【試乗】雪道ベストなSUV! モーターの緻密な走り以外の利点も見えたアウトランダーPHEV雪上ドライブ (2/2ページ)

モーターならではのレスポンスがスポーティな走りを後押し

 さて走りだ。アウトランダーPHEVには、ノーマル、スノー、ロック、スポーツと4つのドライブモードがある。このうちスノーモードが2018年のマイナーチェンジで与えられたモード。雪道で走るならば、どのモードよりもこのモードがマッチするはずだ。スノーモードでの走りを一言で言うなら「なにも起きない」だ。発進からコーナリング、そしてブレーキングからの完全停止までが、つねに安定した状態で走ることができる。注意したのは、スタート直後、ストレートを走ったあとの左コーナー。何も起きずに加速してしまうので、ここはしっかり減速しないとコースアウトする。

アウトランダーPHEV

 ためしにノーマルモードで走ってみたが、これでもけっこういける。しかし安定感はやはりスノーモードが上。ノーマル、スノー、ロックともにアクセルを思いっきり踏んだときはほとんど変わらない発進となる。コーナーでクリップ以後にアクセルを強く踏むと、適性な加速を得ることができた。同時にエクリプスクロスにも乗ったのだが、ピュアエンジンであるエクリプスクロスは、かなりきつめに制御が掛かってしまう。このあたりでキッチリと効率よく加速していく様はまさに電動車のPHEVならではだと言える。アウトランダーPHEV

 せっかくのクローズドコースの雪道、スポーツモードを使って少し振り回してみると、これがじつに気持ちいい。パドルスイッチを使って6段階に調整できる回生レベルをもっとも強くしておく。コーナーに向かってアクセルをオフすれば、ブレーキを踏まなくてもフロントに荷重が入る。そこからステアリングを切るとキレイにリヤが流れ出すので、すかさずカウンターステアを当てて、アクセルをオンにすれば適性にトルクが4輪に配分され、クルマが安定し前に出ていく。アクセルに対する反応が鋭いので、ヨーを消してクルマを安定させるのが楽なのだ。アウトランダーPHEV

 2018年のマイナーチェンジによって搭載エンジンが2.4リッターとなった。モーターもよりパワフルとなったおかげで、走りに関しては力強くなっているが、それにも増してモーターのトルクの発生のピックアップのよさ、エンジンでいうところのレスポンスのよさが走りにキビキビ感を与えている印象だ。アウトランダーPHEV

 アウトランダーPHEVは充電することによってEVとして機能する。2018年のマイナーチェンジでバッテリー容量がアップ、65kmのEV走行(JC08モード)を可能にしている。しかし、それよりもエンジンを持つことがスノードライブでの優位性があるのだ。アウトランダーPHEV

 現状でEVはまだまだ暖房に難がある。しかしアウトランダーPHEVはエンジンを搭載するので暖房への心配は無用。さらにAC100Vのアウトプットを使って、電熱ポットを使うことなども可能。給油ができるので、航続距離の心配もない。アウトランダーPHEV

 さまざまな面から見て、ウインタードライブでの優位性にあふれるのがアウトランダーPHEVだといえる。

アウトランダーPHEV


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