軽自動車クラスを超えた技術を満載する新型日産デイズのメカニズムに迫る (4/4ページ)

日産独自の先進技術を採用し安全で快適なドライブをサポート

 プロパイロットをはじめとした、安全運転支援機能を構成する電子システムは、セレナなどの登録車と同じものが採用されている。

 今や軽自動車でも多くの車種に装備されるようになった予防安全装備。新型デイズでは、インテリジェントエマージェンシーブレーキ、踏み間違い衝突防止アシスト、LDW(車線逸脱警報)、ハイビームアシストといった装備に、運転支援システムであるインテリジェントLI(車線逸脱防止支援システム)、プロパイロット(高速道路単一車線運転支援システム)を加えて統合制御する先進の電子システムを搭載した。

 インテリジェントエマージェンシーブレーキは約10〜80km/hで走行中、前方の停止車両や先行車、歩行者(対歩行者は約10〜60km/h)と衝突しそうになったときに警報を発し、それでもドライバーが回避操作を行なわなかった場合、ブレーキを作動する。

 LDWは約60km/h以上で走行中、ドライバーが意図せず車線を逸脱しそうになったときに警報でドライバーに注意喚起する。さらに、インテリジェントLIがブレーキを制御し、車両を車線内に戻す方向に制御力を短時間発生させてドライバーの車線復帰操作を促す。

 踏み間違い衝突防止アシストでは、フロントカメラに加えて車両前後の8個のソナーによって壁などの構造物や、車両前方であればカメラで歩行者も検知し、アクセルとブレーキの踏み間違いによる前方・後方への急発進を抑制する。障害物に対しては約0〜15km/h、前方の車両・歩行者に対しては約0〜25km/hで走行中に作動する《低速加速抑制機能(前進時/後退時)》。また、ペダルの踏み間違いではなく、低速で走行中に障害物に衝突する恐れがある場合も、エンジンの出力制御に加えブレーキ制御を行う。約2〜15km/hで走行中に作動する《低速衝突軽減ブレーキ機能(前進時/後退時)》。

 車両周囲の状況を真上から見下ろしているかのように画面に表示するインテリジェントアラウンドビューモニターは、周囲で動く歩行者や自転車などを検知し、音と表示で知らせる移動物検知機能が新たに追加された。あらゆる状況下における危険回避に役立つよう進化した。

 そして、先進の運転支援システムであるプロパイロットを日産の軽自動車としては初めて搭載したのは、新型デイズのモデルチェンジにおける大きなトピックのひとつと言える。プロパイロットは設定した車速(約30〜100km/h)を上限に、車速を制御。先行車がいる場合は、車間距離を保持するよう車速を制御し、先行車が停止した場合は停止し、再発進した場合はボタン操作で自車も再発進し、追従走行を再開する。

 また、先行車の有無にかかわらず、両側に白線がある道路では車線を逸脱しないようステアリング制御を行なう(約50km/h以下では先行車がいる場合のみ作動)。基本的には高速道路などの車線がある道路での運転支援となるが、高速巡航時、高速道路での渋滞時などに、運転時のストレスを軽減することができる。

 衝突安全については、ボディ設計に登録車の技術を投入することで、軽自動車トップレベルの安全性能を実現。歩行者傷害軽減ボディも採用している。またサイドエアバッグおよびカーテンエアバッグを全車に標準で装備。

 さらに、こちらも軽自動車としては初となるSOSコール(先進事故自動通報システム)を搭載。事故や急病といった緊急時に警察や消防に迅速に連絡し、緊急自動車の手配をサポートする。緊急通報ボタンを押したとき、またはエアバッグが作動した際には車両の位置情報とともに衝突センサーの情報を緊急通報センターに送り、傷害度の推定結果に応じてドクターヘリやドクターカーをただちに呼ぶD Call Net(R)システムにも対応している。


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