SUVやミニバン全盛時だからこそセダンが熱い! ボディサイズ別の推し車3選とその理由 (2/2ページ)

大柄ボディのセダンでもイマドキは燃費良好

■ミドルサイズセダン:ホンダ・インサイト

 ハイブリッド専用車で、1.5リッターエンジンは主に発電機を作動させる。駆動はモーターが担当するから、加速が滑らかだ。モーターは瞬発力が高く、アクセル操作に対する反応も機敏だから、ノーマルエンジンに当てはめると2.8リッタークラスの動力性能と受け取られる。

 ハイブリッドとあって、売れ筋になるEXのWLTCモード燃費は25.6km/L、JC08モードは31.4km/Lと優れている。

 乗り心地は、時速40km以下では少し硬いが、この速度域を上まわると快適だ。低重心のセダンらしく、走行安定性も満足できる。

 居住性は全高が1410mmと低めだから、後席の頭上空間は少々狭いが、この点を除けばシートの座り心地を含めて快適だ。

 フロントマスクはメッキを多用しながら上品に仕上げ、セダンらしいフォーマルな雰囲気に仕上げた。

■Lサイズセダン:トヨタ・クラウン

 クラウンは1955年に発売された初代モデルから、高級セダンとして高い人気を得ている。この継続的な価値も、上級セダンの大切な条件だ。安易に車名を変えたり、生産の中止や再開をすると、セダンのブランド力や信頼性を下げてしまう。

 全長は4910mmと長いが、全幅は1800mmに収まり、2WDの最小回転半径は5.3〜5.5mだから街中でも運転しにくくは感じない。

 プラットフォームはレクサスLSと基本部分を共通化しており、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2920mmと長い。乗り心地と走行安定性のバランスも良い。

 エンジンは2リッターターボと、2.5リッター/3.5リッターのハイブリッドを用意する。2.5リッターハイブリッドはWLTCモード燃費が20km/L、JC08モードは23.4〜24km/Lとされ、Lサイズの高級セダンながら燃料消費量は1.5リッターのノーマルエンジン車並みに抑えられる。高級セダンながら、売れ行きは堅調だ。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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