サビ対策のつもりが逆効果? クルマのステンレスボルトへの交換に潜む罠 (2/2ページ)

錆びにくいのは魅力的ではあるが……

 そもそも純正では、価格の問題もあるだろうが、ステンレス製のボルトやナットは使われていないし、パーツでも同様だ。ただし、マフラーでは腐食防止として純正でもステンレス製ボルトが使用されているが、これはマウントゴムやガスケットなどで絶縁されているから問題ない。

 この電食はじつはうまく利用している部分もあって、鉄板の表面に亜鉛メッキをするのはいい例。亜鉛を腐食させて、鉄板を守るためにメッキをかけているし、そのほか、船でも亜鉛などの塊を装着して海水による腐食を防止している。この場合、亜鉛はその名もズバリ、犠牲電極と呼ばれる。ちなみにマイナス側のほうがサビにくく、クルマがマイナスアースなのはこのためもあるとされている。なんとなく作られているクルマで、さまざまな現象を利用して作られているというわけだ。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

-

愛車
フィアット500(ヌウォーバ)/フィアット・プント/その他、バイク6台
趣味
レストア、鉄道模型(9mmナロー)、パンクロック観賞
好きな有名人
遠藤ミチロウ、岡江久美子

新着情報