道路脇に停車中の左ウインカーは違反! クルマのウインカーの正しい使い方とは (2/2ページ)

進路変更前の短すぎるウインカーも違法!

 停車中の合図については、道路交通法施行令(道路にある場合の燈火)第十八条に以下の記載がある。

「夜間、道路(歩道又は路側帯と車道の区別のある道路においては、車道)の幅員が五・五メートル以上の道路に停車し、又は駐車しているときは、車両の保安基準に関する規定により設けられる非常点滅表示灯又は尾灯をつけなければならない」とあるので、夜間の停車・駐車時は、基本的にハザードランプ(またはテールランプ)を点ける義務がある。

 昼間や幅5.5m未満の道路に停車する場合は、とくに灯火の規程はないが、後続車に停車中であることを知らせるためにも、積極的にハザードランプを点けることを推奨したい。なお、駐停車中に左ウインカーを出しっぱなしにしているのは、前述のとおり違法となるので要注意。

 一方、進路変更の前に「チカッ」と一回だけウインカーをつけて、車線を移り出すドライバーもいるが、これも厳密にいえば違法。道路交通法施行令第21条に、進路変更をしようとする時の3秒前にウインカーを出すと記されているので、ウインカー1回点灯だけで車線変更というのは完全にNG。

 保安基準で、ウインカーの点滅スピードは「毎分 60 回以上 120 回以下」と決まっているので、3秒前からウインカーを出すということは、3回~6回は点滅させてから進路変更を開始しないといけないということになる。

 ウインカーなどの合図は、周囲に自分のクルマの動きを予想させて安全で円滑な交通を実現するために不可欠なもの。

 合図不履行は、違反点数1点、反則金6000円(普通車)の立派な交通違反なので、横着せずに、周囲に自分の意志を伝えることを目的に、正しい合図を出せるようにしよう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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