プロでも手こずったのは過去の話? レーシングドライバーが選ぶ超乗りやすいスーパーカーとは (2/2ページ)

スーパーカーの代名詞フェラーリも乗りやすいモデルはある!

2)フェラーリF355/458イタリア/488GTB

 次にお薦めしたいのは、V8エンジンを搭載するミドシップのフェラーリF355、458イタリア、488GTBだ。F355と458イタリアは自然吸気(NA)、F488はツインターボを装備している。

 F355は1994年に登場しハンドリングを飛躍的に向上させたミッドシップ・フェラーリとして大きな成功を収めた。

 1991年にフェラーリ創業者のエンツォ・フェラーリが逝去した後、フェラーリ社長に就任したのはフェラーリF1時代にマネージングディレクターとして故ニキ・ラウダを世界チャンピオンに押し上げたルカ・モンテゼモーロ氏で、氏が社長を務める以上は妥協のない車造りを実現してくれるだろうという期待に見事に応えてくれていた。

 458イタリアと488GTBでは世界でもっとも優れたエンジンとしてワールド・エンジン・オブ・ザ・イヤーを何度も獲得。レースシーンでも今年のル・マン24時間レースでLMGTE PROクラスを制するなど速さも耐久性の高さも実証している。

 ミッドシップ・フェラーリを市街地で走らせると視認性の高さが驚くほどよく、狭い道でも不安なく走れるのと、フロントトランクや2座席裏などの十分なラゲッジスペースを備えるなど実用性にも納得できる。458イタリア以降はフロントリフトアップ機能やモダンな装備も備わり魅力を増した。

 フェラーリは投資や投機の対象になることもあり、価値が長く保たれるのも特徴だ。ちなみに最新の488は3000万円〜の価格設定だ。


中谷明彦 NAKAYA AKIHIKO

レーシングドライバー/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

中谷明彦
愛車
マツダCX-5 AWD
趣味
海外巡り
好きな有名人
クリント・イーストウッド、ニキ・ラウダ

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