EV感ないし燃費もそんなに変わらない!? クルマの「マイルドハイブリッド」の存在価値とは? (2/2ページ)

エンジンが小さなクルマにはわずかなアシストでも効く

 まず、モーターというのは、ある程度回転数が上がらないと大きなトルクを発揮しないエンジンと違い、起動トルクが最大トルクという特徴がある。ゆえに、エンジンの回転数が低い発進時や加速時にモーターがアシストしてくれると、加速が非常にスムースになる。

 マイルドハイブリッドのなかには加速時に最大で30秒程度アシストするものがあるが、たった30秒でも軽自動車のようなエンジンが小さなクルマでは効果は絶大。軽自動車のマイルドハイブリッドのモーターは、パワー的には約5馬力程度のアシストだが、トルクは起動時から5㎏-mもプラスされるので、けっこう効く!

 さらにマイルドハイブリッドは、ストロングハイブリッドと違ってシステムがシンプルでコンパクト。小型のモーターと小型のバッテリーがあればOKなので、普通のガソリン車を簡単かつ低コストでマイルドハイブリッド化できる。車重もそれほど増えないし、車種展開も広げやすい。

 気になる燃費に関しては、エンジンだけのクルマに対し、リッター1.0~1.5km程度の向上と微妙なところ。

 とはいえ、モーターとバッテリーの容量次第で、エンジンをサポートする能力も変わってくるので、まだまだいろいろな可能性が考えられる。実際、ヨーロッパではベンツなどを中心に、「48Vマイルドハイブリッド」を積極的に導入しはじめているので、これからますますマイルドハイブリッドのクルマが増えてくるだろう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
趣味
-
好きな有名人
-

新着情報