リッターカーいらずの衝撃性能! あまりにスゴイ新型軽自動車3台と画期的ポイント (1/2ページ)

下手な上級乗用車をしのぐ機能を持つものも!

 2019年は軽自動車が革新的進化を遂げた1年だと言っていい。基本骨格やパワートレイン、先進運転支援機能はもちろん、これまでレクサスやトヨタの上級車にしか標準装備されていなかった、緊急時やあおり運転対策にもなる、車両にSIM(専用通信機)を搭載するオペレーターサービスのヘルプネット=SOSコールまで用意されるようになったのだ。

 もちろん、走行性能も格段に向上。NAモデルでも街なかから高速走行まで十二分な動力性能を発揮するし、ターボモデルともなれば、1.3リッター級の動力性能とともに、山道を安定感ばっちりにスイスイ走れる実力さえ身につけているのである。

1)日産デイズ

 そのきっかけとなったのが、2019年3月に発売された、軽自動車の概念を覆すほどのインパクトとともにデビューした日産デイズ、デイズハイウェイスターだ。先代は日産と三菱合弁の軽自動車開発企画会社NMKVにより、日産が企画し、三菱が開発・生産を担当。しかし新型は日産が一から企画、開発を行い、生産はこれまで三菱の水島製作所で行うことになった。言い換えれば、日産が一から開発した初の軽自動車ということになる。

 先代はNAモデルの動力性能不足がネックだったが、新型ではNA、ターボモデルともに、リチウムイオンバッテリーを用いたS-HYBRIDシステム、およびステップ変速付きCVTを新開発。おかげでエネルギー回生率は2倍に。アイドリングストップ時間も10%増しとなり、発進時のアシスト時間に至っては10倍にもなっているのだ。

 また、渋滞追従機能付きACCを含むプロパイロット、SOSコール、さらに全車標準のサイド&カーテンバッグ(軽初)、前後踏み間違い衝突防止アシスト(ブレーキ制御付き/軽初)などの先進運転支援機能、安全装備の充実度にも驚かされる。つまり、その点で下手な上級乗用車を凌(しの)ぐほどなのだ。

 そんなデイズに採用された技術、装備、安全性能、先進運転支援機能は、今後、発売されるスーパーハイト系のデイズルークスにも引き継がれるわけで、高全高でも安定した走行性能にフォーカスが当てられることは間違いなく、日産軽自動車の立ち位置が一段と高まることは必至。コンパクトカーキラーと言ってもいいほどである。ちなみに、デイズとプロパイロットとの相性は、全高、重心の高いセレナ(MC前の車両)よりいいほどで、レーンキープ性能も上だった。

 ちなみに、デイズはNA、ターボモデル、タイヤサイズを問わず、山道の操縦安定性の進化も素晴らしい。たとえば箱根ターンパイクのようなカーブが連続する長い下り坂のようなシーンでも、終始、路面に張りついたかのようなフットワークを披露。けっこうな速度でも、安心感たっぷりに走れた、驚きに値する経験がある。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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