運転が恐い! 苦手! という人は必見の運転が上手くなったと勘違いするほど凄いクルマの装備8選 (1/2ページ)

狭い道などで自動でバックしてくれる機能も!

 運転初心者、そして、自身で運転が苦手と”勝手に”思っているドライバーにとって、運転を、ドライブを、より快適に不安なくしてくれる先進装備があるのをご存じだろうか。それを知り、装着車に乗れば、バックが苦手でも安心できるリヤカメラの装着はいまどき必須としても、さらなる安心が得られ、運転がうまくなったように感じられるかもしれない。

1)トヨタRAV4「ダイナミックトルクベクタリングコントロール」

 世界初、新型RAV4のために開発された「ダイナミックトルクベクタリングコントロール」がすごい。後輪左右のトルクを別々に制御(0~100%)するトルクベクタリングコントロールと、4WDを必要としない場面で後輪への動力伝達を切り離して燃費を向上させるディスコネクト(接続を絶つという意味)機構を備えたもので、オンロードでは山道で威力を発揮するダイナミックトルクベクタリングコントロールがすばらしい仕事をしてくれる。

 それはスポーツモードでより鮮明になり、曲がりのシーンで一般的な4WDであれば、リヤ全体から押し出される感覚があったりするのだが、左右輪を別々に(0~100配分)制御するダイナミックトルクベクタリングコントロールが、左旋回なら右後輪からの駆動をアシスト。

 曲がりやすさ、安心感は抜群で、クルマがスムースかつ積極的に曲がってくれる、狙ったラインをトレースしやすい積極的なアシストに、気持ち良さ、痛快ささえ感じられるのだ。大げさに言わずとも、とくに山道や滑りやすい路面で、運転がうまくなったように思えるはずだ。SUVにして、全体的なクルマの動きは非常に滑らかで、ストレスのない上級感ある運転感覚に支配され、誰もが運転そのものを安心して楽しめるところもRAV4の大きな魅力、実力と言っていい。

2)BMW「リバース・アシスト」

 見知らぬ道を走っていて、気がつけば行き止まり、あるいはどうにも走りたくないような狭い道に迷い込み、バックするしかない! そんな場面では、運転暦うん十年のボクでさえ、困る。緊張する。バックが苦手な人なら、クルマを置いて逃げたくなるかもしれない。が、最新のBMW1シリーズなどに付いている、リバース・アシストがあれば、まるで画像の逆回しのように、アクセルとブレーキ操作だけで、自動でバックしてくれるのだから、安心である。

 具体的には、車両が直近50mのルートを自動的に記録していて、狭い路地や商業施設の駐車場などで切り返しが難しい際にスイッチをONにするだけで、進んできた通りのコースを自動でバックしてくれるのだ(アクセルとブレーキ操作は必要)。めったに使わないかもしれないが、お守りとして持っておきたい先進装備のひとつではある。

3)トヨタ「アクティブコーナリングアシスト」

 山道走行が苦手な人は、運転歴にかかわらず、存在する。つづら折りのカーブを右へ、左へとステアリングを切り、クリアしていくのには、それなりの技量と度胸!? が必要なのである。苦手だからといって、亀のようなスピードで走るのは、後続車に大迷惑。山道のほとんどは、追い越し禁止だからである。そんな、山道苦手症候群の人にぜひ乗ってもらいたいのが、トヨタのアクティブコーナリングアシストといった、カーブでの安定性を飛躍的に高めてくれる先進機能。

 アクティブコーナリングアシストの場合、カーブでクルマが外側にふくらむアンダーステアが生じそうになると、前輪の内側に自動でブレーキを掛け、曲がる方向のモーメントを発生させる。いわゆる“トルクベクタリング”と同じような効果も生まれ、アクセルを踏んだ状態で、クルマがグイグイと曲がる、というより、勝手に曲がりやすくしてくれるのである。運転は下手だけど、山道を不安なく、スイスイ走ってみたいという人には、ぜひオススメしたい先進機能のひとつである。

4)マツダ「G-ベクタリングコントロール」

 とくに機能的なアイテムを持たないのに、ドライバーの運転技量によらず、低速からの日常走行、高速直進走行、山道走行や緊急回避時など幅広い走行シーンで誰もがリラックスして、思いのままにクルマを操れる感覚をさらに高い次元に引き上げてくれるのが、マツダ全車に採用されているG-ベクタリングコントロール。

 基本はエンジンのトルク制御によって、運転疲労にもつながる無意識のうちのハンドル修正を低減してくれるとともに、乗員全員の体の揺れを低減。高速走行、悪路での安定性まで向上させてくれるのだ。結果、車酔いしにくいクルマとして認められているほどだ。「○○の運転だと、運転が下手で!? クルマに酔ってしまう……」なんて言われていたドライバーも、G-ベクタリングコントロールによって名誉挽回(ばんかい)できるかもしれない。

 さらに、最新のG-ベクタリングコントロールPLUSは、エンジンのトルク制御に加え、旋回中のハンドル戻し操作に応じて外輪にわずかにブレーキをかけ、クルマを直進状態へ戻すための復元モーメントを与えることで安定性が一段と向上。危険回避能力を高めるとともに、高速走行時の車線変更や、雪道など滑りやすい路面環境でも、人間にとって制御しやすく、より安心感の高い動きを実現してくれるから安心安全だ。

 G-ベクタリングコントロールもまた、運転がうまくなった、運転による疲れが低減された! と思える、地味ながらも効果絶大な機能というわけだ。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

新着情報