話題となった「仮ナンバー問題」! 車検切れ車を合法的に動かせる許可証の「悪用」とは (1/2ページ)

本来は車検場との往復などに使用するためのもの

 ナンバープレートに赤い斜線が入ったものを見たことがあるだろうか。これは仮ナンバーと呼ばれるもので、車検がなくても付けていれば走ることができる。というのが仮ナンバーに対する認識なのだが、実際の利用にはかなり制限がある。

 正確には臨時運行許可と呼ばれ、個人でも取得はできて、書類としては本人確認と自動車の存在を確認できるもの。後者は期限切れの車検証や抹消登録証明書などで、登録に必要なものと思っていい。そして万が一に備えて、自賠責保険に加入していなくてはならない。

 使用できる期限は最小限に限られ、最長で5日間。返却も有効期限終了後5日間以内に返却しなければならず、遅れると20万円以下の罰金となることもある。発行は市役所や区役所などで、走る経路がその管轄内でなくはならないなど、条件はかなり厳しい。

 またディーラーや整備工場など、専門業者向けには回送運行許可というものがある。見た目は似ているのだが、いわゆるディーラーナンバーと呼ばれるもの。1枚を複数台で使い回せて有効期間は最長5年となる。プロの場合は車検なしで公道を走ることも多く、いちいち申請する手間を省くためのもので、自賠責もナンバーに対してかけるので、車両それぞれにかける必要はない。かなり融通が効かされているというか、便利なのだが、ディーラーナンバーの許可基準はかなり厳しく、扱う台数や業者間の契約状況など、細かく規定されていている。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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