他車にイラッとしても「執拗にあおる」のは人として未熟! 「あおり運転」をしがちな人がすべき対策とは (1/2ページ)

あおり運転として摘発されたうち約4割が1キロ超も挑発していた

 2017年のいわゆる東名高速夫婦死亡事故以降、あおり運転はたびたびニュースでも大きく取り上げられ、今年の6月から「妨害運転罪」が創設され、違反1回で免許取消処分となり、最長5年の懲役刑や罰金など厳しい罰則が科されることにもなっている。

 これだけ大きな社会問題として注目されているにもかかわらず、あおり運転をするドライバーが後を絶たないのはなぜなのか?

 それはその原因が、単なるモラルの問題ではなく、知的退廃と身体性の問題だからだと考えられる。

 あおり運転をしたドライバーは「割り込まれた」「前方を塞がれた」といったことを自分が煽り運転をした理由に挙げているが、仮にその言い分が事実であったとしても、あおり運転で仕返し(?)をするというのは異常としか言いようがない。

 ちなみに朝日新聞の記事によると、2018年と19年に全国の警察が悪質なあおり運転として摘発した133件のうち、約4割が1キロ超の挑発で、22%は同乗者ありだったという。

 道路上で、何かをきっかけに他者に対し、イラッとすること、怒りを感じる事があったにせよ、その怒りの解消を優先し、相手のクルマに1km以上も嫌がらせをし、そのあと大きな社会的制裁を受けることになるというのは、どう考えても間尺に合わない。にもかかわらず、一瞬の怒りに任せ、未来の自分を安売りするのは、モラル的な問題ではなく、知的な問題といわざるを得ない。「今さえよければOK」という発想は、動物のそれに近い……。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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