家庭用には必ずある「ドライモード」がカーエアコンには存在しないワケ

カーエアコンはオンになっていれば常に除湿されている

 コネクテッド機能はスマホ経由でサービスが提供されるのに、なぜクルマでYouTubeが見られないのかといった声があるが、それと同じぐらい素朴な疑問として聞かれるのが家庭用エアコンには除湿モード、つまりドライモードがあるのに、なぜクルマにはないのかということ。除湿はされるが、温度は低くないのがドライモードの特徴。確かに冷え症に悩む女性などは、クルマでも温度は高めでジメジメした湿気だけ取り除ければいいのに、と思うかもしれない。

 まずは家庭用エアコンがどのように湿度を取り除いているのかを見てみよう。仕組み的にはカーエアコンと同じで、冷やすことで結露させ、それを取り除くことで除湿している。冷やさないと結露はしないので、それを再度暖めることで、表面的には湿度だけ取り除いているように見せている。ドライモードは電気代がかかるというのは、この手間ゆえだ。またエアコンの暖房機能を使う時も同様となる。

 では、カーエアコンはどうかというと、家庭用と同じで、オンになっていると冷気を作って結露させ、湿気を取り除いている。エンジンの下あたりからポタポタと落ちてくるのは、室内から取り出された水分だ。カーエアコンをオンにし、暑すぎず寒すぎない適温に設定すると、冷気に冷却水から作られた温風を混ぜて調節がされる。この時、車内は温度は高めだが除湿はされているという状態。つまり家庭用のドライモードと同じ状態だ。もちろん温度を上げて暖房にしてもエアコンのスイッチがオンにしてあれば除湿はされる。

 家庭では温度変化が頻繁に起こらないので、ドライモードで快適な温度で一定にしておけばいい一方、クルマの場合は走る場所や向きによって車内温度は変わるので、ドライモードに任せるよりも、人が任意に調節したほうが手っ取り早く、快適だ。

 エアコンがオンになっていれば常に除湿はされているので、実質ドライモードということになる。つまりクルマの場合は手動のドライモードと言っていい。電気代についてもクルマの場合は温風を作るのに電気は使わないので、財布の負担も小さい。わざわざドライモードとして、別にしなくてもいいということになる。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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