「目的地が違う」「遠回りされた」のタクシートラブル! 表示された「多めの料金」は支払う必要あり? (1/2ページ)

お客にルートの確認などを行うよう指導されている

 これはあるタクシー運転士から聞いた話。「新人のころ、東京都世田谷区の三軒茶屋で年配の女性が手を挙げたので、停めて乗せました。すると『千鳥町までお願いします』というので、千葉県市川市の千鳥町かと思い、『やったロングだ!』と内心思いながら、『高速使いますか?』と聞くと、『違うわよ、大田区のほうよ、みんな千葉の方だと思うのよね』といわれました」とのことだった。都内に限らず、まったく異なる場所に同じ地名があるのはよくあること。タクシードライバーの新人研修では、前述の例では「千鳥町」と目的地を聞いたら、「千葉県のですか?」などと確認するように教えられているそうだ。

 さまざまな投稿で、「タクシーに乗ると、プロなのに運転士がいちいち経路を聞いてくる」というものがあるが、タクシー運転士はお客を乗せたときには必ず“経路確認”するように指導されている。もっとも短距離のルートで目的地まで向かわなければならないのだが、乗客のなかには“こだわりのルート”で向かってほしいというケースもある。「風水で導かれたとか、このルートで向かったらよいことがあったなど縁起を担いだりして、独自のルートを指定されるお客さまもいらっしゃいますので、経路は必ず聞くようにいわれています」とは前出の運転士。

 経路確認をすることで、ある程度目的地を間違えることは防げるのだが、初めて向かうところでは経路を聞かれても、「お任せで……」というしかないのも確か。いまどきはタクシーにはたいていカーナビがついているので、目的地の住所などがわかっていればルート検索すれば、間違いは防ぐことができるだろう。

 それでも目的地とは違うところに連れていかれたときの料金は支払わなければならないのだろうか。答えは料金メーターに表示された料金は支払うことになる。ただ、違う場所に連れていかれたのは確かなので、その後法人タクシーならば、当該タクシー事業者に事情を話し、個別で返金要求をしていくことになるのだろうが……。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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