プロに出すほどでもないクルマの「小さな傷」! 「いかにも直した」感が出ないセルフ補修のコツとは (1/2ページ)

感覚としては「塗る」よりも「盛る」のがコツ!

 飛び石などによる塗装の小さな欠けやなにかが引っかかってできた、下地が出てしまった線キズは、板金塗装に出すまでもないけど、気になるだけになんとかしたいと思うもの。そこで登場するのがタッチペンだ。カー用品店でも売っていて、既製品でない場合は調色してくれるところもあるし、ディーラーでもカラー番号に合わせて純正アクセサリー扱いで用意されている。

 入手という点ではけっこうなのだが、問題は仕上がりだ。下地がそのままというよりは数段ましとはいえ、いかにもタッチペンを塗りました的な仕上がりになることがほとんど。実際に使ったことがある方なら実感しているはずだ。もちろん生産ラインでスプレーガンを使って何層にも重ねて塗ったものと同じになるとは思っていないけど、もう少しなんとかないかというのが正直なところだ。

 そこで、少しでも仕上がりをよくするコツをお教えすると、まず付属の筆は使わないのが基本。フタの裏に付いている筆はバサバサしていて大ざっぱ、細かく塗るというのには向いていない、オマケ程度のもの。面相筆が別で用意できればそれを使うし、ない場合は爪楊枝を用意する。

 これらを使って、キズに対して塗るというのではなく、盛って行くというのがコツ。もし粘度が高い場合は、手に入るなら薄め液を混ぜて少し薄くしてやると作業はしやすい。また、マスキングテープは基本的に使わないほうがいい。その理由としては、スプレーなら薄くのるだけなのに対して、タッチペンだと一カ所に付く量が多いのでマスキングテープに染みてしまうからで、そうなるとマスキングする意味がなくなってしまうこともある。面相筆や爪楊枝で少しずつ注せれば問題はない。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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