ディスクと違って内部が見えないドラムブレーキ! 交換時期のチェックはどうすればいい?

ディスクのほうが性能はもちろん整備性も高い

 ブレーキにはディスクブレーキとドラムブレーキ(リーディングトレーリング)の2タイプがあるのはご存じだろう。最近では、自動ブレーキの制御には不利ということでリヤもディスク化が進んでいるが、コストの面(まだ少し安い)でドラムも健在ではある。

 ディスクブレーキのメリットはいろいろとあるが、そのひとつが点検や交換など、整備のしやすさだ。ホイールの形状によっては、そのまま目視でパッドの残量やローターの摩耗具合などがわかることもある。

 一方、ドラムブレーキはというと、基本的にはホイールだけでなく、ドラム自体も外さないと内部についてはわからない。一部車種ではドラムの表面に穴が開いていて、シューの残量が見えるようにはなっているが、全体が見えないだけに総合的な判断はできず、万全を期すならやはりドラムを外すしかない。

 外してしまえば、ディスクブレーキと同じで、シューの残量や減り方、内側の摩耗具合を確認することができるので、問題なければ洗浄や調整などをして元に戻せばいいし、寿命であれば交換することになる。

 ドラムブレーキのいいところは、ドラムとシューのすき間を調整でき、ブレーキペダルの踏み心地や加減を変えられることだ。自然に任せるディスクブレーキには真似のできないポイントではある。

 ドラムブレーキも正確に動くわけではないが、自動調整は付いている。じつはこれが曲者で、ドラム内側の消耗が過ぎるとシューが食い込んでしまい、ドラムが外せなくなることがある。メンテ不良のクルマではよく起こりがちで、叩いたりしてもダメな場合は、ドラムの表面についているネジ穴にボルトを入れて締め込んで浮かせるように外すしかない。

 定期的に点検していればこういったことにはならないが、メンテナンス性でもディスクブレーキに比べてネガな部分があるというのは事実だ。


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