e-POWERのみで勝負する「日産ノート」! 最上級グレードでも220万円の「お買い得感」の真相 (1/2ページ)

オプションを追加していくと意外と高額に?

 新型ノートが2020年11月24日に発表となった(発売は12月23日)。3代目となる新型ノートのトピックはなんといっても、e-POWERユニット搭載モデルのみのラインアップになっているというところ。

 単純に車両本体価格を比較すると、ライバルとして挙げることができる、トヨタ・ヤリス ハイブリッドや、ホンダ・フィット e:HEV(以下ハイブリッド)とほぼ同じ設定となっており、買い得イメージを強く感じる。しかし、これには“ウラ”があったのである。

 新車販売業界の事情に詳しいA氏は「新型ノートはe-POWER仕様のみで、下からF、S、Xの3グレート体系となります。最廉価のFは販売現場で聞くと、『フリート仕様だからF』などと、半分冗談のような話を聞きますが(すでにレンタカーやカーシェアリングなどのフリート販売向けグレードが用意されている)、標準装備品も少なめで、メーカーオプションもLEDヘッドライトが選べるのみです。しかし、中間のSや上級のXでも、メーカーオプションを装着しないと、意外なほど装備内容が“質素”なのです。つまり、標準装備品が意外に少ないのです」。

 たとえば、中間グレードのSでは、いまでは軽自動車でも結構当たり前となっている、プッシュ式エンジンスタートはオプションとなり、“イグニッションキー(カギ)”が標準装備に。ヘッドライトにいたっては、上級グレードのXまでハロゲンが標準装備となり、LEDヘッドライトはオプション扱いとなっている。アルミホイールはXしか選ぶことはできない。

 また、Nissan Connectナビゲーションシステム、Nissan Connect専用車載通信ユニット、SOSコール、ETC2.0、プロパイロットなどを装備したいならば、Xにしかオプション設定されていない。つまり、Sでも選べるオプションはFほどではないものの限定的であり、新型ノートを思い切り堪能したいと思うならば、Xをセレクトするしかないといえる。

 ちなみに、Xの車両本体価格は218.6万円。これにプロパイロット、LEDヘッドライトをメーカーオプションとしてセレクトすると、それぞれ単体では選べずにセットオプションにもなるので、合計すると296万3700円になる。これにディーラーオプション(マットなど)と、初度登録に必要な法定費用や代行手数料などを加えると、支払い総額は300万円を超えてしまうことになる。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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