マツダの「ディーゼル」は電動化時代の逆風に消えるか?

新開発のディーゼルエンジンが登場する予定だ

 マツダのパワートレインといえば、ひと昔前ではロータリー、そして最近ではSKYACTIV-Dと呼ばれるディーゼルエンジン、そして現在は革新的燃焼技術SPCCIを採用したSKYACTIV-Xがイメージリーダーという感覚ではないだろうか。

 このなかでも2012年2月に鳴り物入りで登場したディーゼルエンジンのSKYACTIV-Dは、その圧倒的なトルクを持つディーゼルターボと低燃費、そして燃料コストの安さで瞬く間に人気車種となったのはご存じのとおり。

 その後は、アテンザ(現MAZDA6)やデミオ(現MAZDA2)、アクセラ(現MAZDA3)の新型モデルやCX-3やCX-8といったSUVまで、さまざまなモデルに搭載されてマツダ=新世代ディーゼルというイメージを強く植え付けたのも記憶に新しい。

 しかし、その後は新たに大々的に発表されたSKYACTIV-Xの影に隠れる形となり、新型モデルに搭載されたディーゼルエンジンは既存の1.8リッターや2.2リッターのままとなっている。

 こうなると復活の噂だけが先行してなかなか実現しないロータリーエンジンと同じように、徐々にフェードアウトしてしまうのではないかと感じている人も多いかもしれない。

 しかし、マツダはこのままディーゼルエンジンをフェードアウトさせることは今のところなさそうだ。

 まず、先日商品改良を受けたCX-5やCX-8では、2.2リッターのディーゼルエンジンを改良し、出力の向上がなされた。

 また、先日行われた2021年3月期の中間決算発表のなかでは、縦置きエンジンのアーキテクチャの開発とともに、そこに搭載される6気筒エンジンにガソリン、ディーゼル、SKYACTIV-Xの3種類が用意されるということが名言されている。

 もちろん現在のマツダには縦置きレイアウトの車両もなければ、6気筒エンジンを搭載した車種もない。すなわちここで書かれているディーゼルエンジンは新開発のものになるというのは間違いないだろう。

 さらにここには電動化もプラスされるので、もしかしたら国産車初のディーゼルハイブリッドが登場するかもしれない。そう考えるとマツダはディーゼルエンジンを捨てるなんてことはまったく考えていないといえるだろう。


小鮒康一 KOBUNA KOICHI

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日産リーフ(2代目)/ユーノス ロードスター/マツダ・ロードスター(2代目) /ホンダS660/ホンダ・オデッセイ(初代)/ 日産パルサー(初代)
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長距離ドライブ
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