才能はもちろん「お金」がないとなれない現実! 子どもが第二の角田裕毅を目指すにはいくらかかる? (1/2ページ)

早い時期からレースをはじめることが必要不可欠

 今年は、2014年の小林可夢偉選手以来、7年ぶりに日本人のF1ドライバーが復活する。驚くなかれ、まだ20歳の角田裕毅選手だ。その若さには驚かされるが、彼のレースキャリアを見ると「う〜ん」と唸らされる。

 なんと4歳のときからカートに乗りはじめ、6歳のときにはキッズカートのチャンピオン、8歳のときには茂原ウエストカップのシリーズチャンピオンとなり、11歳のときにはヤマハカデットオープンクラスを2つのシリーズで制覇。その後もカートでの活躍は続き、16歳のときに本格的な4輪レースに参戦。スーパーFJで優勝を飾ると同年終盤にはF4にステップアップ。鈴鹿戦で2位に入り、史上最年少表彰台の記録を塗り替えている。

 まさに、レースをするために生まれてきたような人材で、やはり早い時期からレースをはじめることが才能を伸ばすためには必要不可欠、と思えるようなキャリアだ。

 では、実際こうした英才教育はしたほうがよいのか、するならばいつからはじめればよいのか、さらに費用や体制面はどうすればよいのか、といったいろいろな疑問が湧きあがる。そこで実際、我が子を将来のF1ドライバーに育て上げるにはどうしたらよいか、という仮定でドライバー育成の話を進めてみよう。

 まず、いつからはじめればよいのか、という点だが、やはり感覚が柔軟な若いころからはじめたほうがよい。では、なにからはじめればよいのか、ということになるが、小さな子どもが操れる乗り物となると限られてくる。選択肢はふたつ。大成した多くのレーシングドライバーが歩んだ道のりであるレーシングカート、そしてポケットバイク、通称ポケバイだ。

 年齢的には、どちらも角田選手と同じく4歳ごろからはじめることができる。F1は4輪なので、やはり同じ4輪であるカートのほうがよいのではないか、という考え方もあるが、スピード感覚を養うことが目的なので、カートでもポケバイでも構わないと思う。カートの場合は、小さな体の子どもが乗れるよう、キッズカートというカテゴリーが設けられている。また、ポケバイの場合は、将来GPライダーを目指さないのであれば、どこが区切りとなる年齢のところでカートに転向するのがよい。


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