大型トラックが「遅い」のにはワケがある! 乗用車の「割り込み」がドライバーを悩ませるワケ (1/2ページ)

追突しそうになってヒヤリとすることも

 普段は流れがいい道なのに、ゆっくり走っている大型車に追いついてしまうとイライラしてしまうこともあるかもしれない。でもだからといって、その遅い大型車の前に割り込むのは問題だ。

 乗用車からすると、「なんでこんなに車間距離を取るんだ?」と思うかもしれないが、バスやトラック、ダンプなどの大型車が長い車間距離を取っているのは、車体が重く制動距離が長いため。そしてバスであれば乗客、トラックであれば荷物を積んでいるので、乗客や積み荷の安全を考えて、できるだけ強いブレーキを踏まずに済むよう配慮しているからだ。

 知人の大型ダンプの運転手も「対向車線にはみ出して追い抜きをかけて、前に割り込まれたり、訳もなく急ブレーキをかけられることは毎日のようにある」と言い、乗用車と大型車は制動距離が違うので、信号前などで停まろうとしているときに、前に強引に割り込んでこられると、その車両に追突しそうになってヒヤリとすると語ってくれた。

 ヒヤリで済めばまだいいが、実際に追突事故になるケースは少なくなく、しかもドライブレコーダーの普及で、強引な割り込んだ側に、罰則が科される例は増えてきている。

 事故につながらなくても、「割込み等違反」は、違反点数1点、反則金6千円(普通車)のペナルティの対象だ。また、割り込み運転については、いわゆる「あおり運転」=「妨害運転罪」の対象になっているので要注意。

「妨害運転」の罪は重く、

・3年以下の懲役または50万円以下の罰金

・違反点数25点

・運転免許の取消し(欠格期間2年。前歴がある場合は最大で5年まで延長)

 となっている。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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