争い続けてなんと40年! 日本を支える「アルト」vs「ミラ」の歴史的ライバル対決9番勝負 (1/2ページ)

初代モデルからつねにお互いをライバルとして意識してきた

 ライバル対決というとスポーツカーやミニバンといったジャンルが定番。しかし、地味(失礼)なところでも激しい戦いが続いていた。それがスズキのアルトとダイハツのミラ。いわゆるボンバンルーツの2台となる。ボンバンとは、ボンネットバンの略で、商用扱いのもの。これを実質、乗用車として販売することで、大ヒットとなった。以前であれば、スバルのヴィヴィオ、三菱のミニカ、マツダのシャンテなど、他メーカーにもライバルはいたが、現在はアルトとミラ(正確にはミライース)の2車種のみ。今回は永遠のライバルをいろいろな面から比較してみた。

1)車名の由来

 まずは車名の由来から。アルトはイタリア語で「秀でた」「優れた」という意味だが、「アルトがあると」というダジャレでもある。ちなみにワゴンRは「ワゴンもあーる」だ。ミラもイタリア語由来で「羨望」で、イースはエネルギー・セービング・テクノロジーの頭文字だ。

2)歴史

 フロンテから派生した商用車として初代アルトが登場したのが、1979年のこと。商用車扱いにして税金類を安くしつつ、実質乗用車として使えるボンバンとして大ヒット。「アルト47万円」という低価格も後押しした。

 ミラはそのヒットを受けて1980年にミラクオーレとして登場したもので、クオーレの商用版となる。

3)スポーツモデル

 アルトといえばアルトワークスで、現在も復活してラインアップされているのはうれしいところ。また2018年までターボRSもあって、スポーツ2枚看板だった。

 ワークスといえば1980年代の64馬力戦争の申し子で、対抗するミラはTR-XXアヴァンツァートを投入したが、もちろん現在はない。

4)販売台数

 初代同士だとアルトが約84万5000台で、ミラが約95万2000台。1991年にはミラが年間販売台数28万6975台を記録するという快挙も達成している。最近では2012年のデータになるが、アルトが累計519万台。ミラは2009年にシリーズ累計500万台を達成している。ほぼ互角といったところ。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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