純正が人気だがちょっと待った! いまどきの「市販ナビ」がもつ「優位性」とは (1/2ページ)

カーナビの大画面化によって両者の違いはそれほどなくなってきた

 今やドライブの必需品ともなっているカーナビには、新車購入時やディーラーで取り付ける純正ナビと、カー用品店で後付けする市販ナビの2通りがある。それぞれにメリット/デメリットがあり、このどちらを選ぶべきか悩みは尽きないが、今回はあえて市販ナビを選ぶ視点でそのメリットと、選ぶ際の注意点について考えてみる。

 市販ナビは言うまでもなく、カーナビメーカーがそれぞれ独自の仕様で開発した商品だ。少し前までは、「フィッティング性の高さを重視するなら車種専用で開発された純正ナビ」、「価格を重視して最新機能を求めるなら市販ナビ」と区分けがされていたが、最近は以前ほど違いがなくなっている。というのも、市販ナビでも車種専用キットを用意することが増え、それを活用した場合の仕上がりは純正ナビ並みか、場合によってはそれを超えることも珍しくなくなってきたからだ。

 その背景にあるのが、カーナビの大画面化だ。最近は純正ナビでも8~9インチといった大画面化が当たり前となっているが、そのきっかけとなったのがアルパインの「ビッグX」だ。当時、カーナビの画面は7インチが主流だったが、その理由はクルマ側に用意されているスペースが2DINサイズ(ヨコ180mm×タテ100mm)で、それ以上のサイズは収められないという物理的要因があった。そんな状況を打破すべく、車種専用キットを用意することでビッグXは大画面化を実現。同時にこのキットにより、市販ナビに優れたフィッティング性ももたらしたのだ。

 もちろん、その分のキットにかかるコストは価格に上乗せされているわけだが、それでも純正ナビよりは下まわる価格に設定されていることがほとんど。しかも、パナソニック「ストラーダ」のようにディスプレイ部だけを浮かせることで2DINスペースに取り付けを可能とした例もある。これなら車種専用キットは不要となり、さらに低コストで大画面化が可能となる。つまり、純正ナビよりも低価格で人気の大画面化を実現できることが市販ナビ最大のメリットと言えるだろう。

 製品として、仕様の自由度が高いことも市販ナビならではのメリットだ。純正ナビは車両側との連携も含め、単独で仕様を進めることは難しい。車両に合わせて開発が進められるため、仕様そのものも少し前のものをベースに決定される。つまり、日進月歩と言われるデジタルの世界にあって、とくに工場装着の純正ナビは少し古い仕様で装備されることが少なくないのだ。それをフォローするものとしてディーラー装着ナビがあるが、その場合でも少ないラインアップのなかから選ばざるを得ない。


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