電動化で「MT」は消滅する! 変速機は残っても「人間の操作」が「不要」ではなく「不可能」になるワケ (1/2ページ)

トヨタもストロングハイブリッドにはMTをラインアップしていない

 世間は「クルマの電動化」とかまびすしい。そして電動化になるとMT(マニュアルトランスミッション)は消えてしまうというのが既定路線だと諦観しているのではないだろうか。なにしろ、エンジンを載せているハイブリッドカーであっても、MTというのはほとんど存在しない……と考えるのはある意味で間違いだ。MTのハイブリッドカーはけっして存在していないわけではないからだ。

 といっても、EVモードを持つようなフルハイブリッド、ストロングハイブリッドでは構造上、MTとの組み合わせは難しい。クルマの電動化においてMTが生き残っているのはマイルドハイブリッドの世界だ。

 たとえば、マツダのCセグメントカーMAZDA3は非常に凝った燃焼システム「SPCCI」エンジンと48Vマイルドハイブリッドを組み合わせたe-SKYACTIV-Xを搭載しているが、そのラインアップには6速MTが用意されている。

 また、現行モデルではないが、かつてホンダが採用していたIMAシステム(フライホイールの部分に薄型モーターをレイアウトしたマイルドハイブリッド)を採用した初代インサイト、2代目フィット、CR-ZなどにはMTの設定が存在していた。

いずれにしてもマイルドハイブリッドであればMTを駆使したドライビングを味わうことは可能である。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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