自転車で出かけてクルマでお迎えが可能! 軽&コンパクトカーなのに「ママチャリ」が積めるスゴ収納車の選び方 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■自転車を積みたいが極力コンパクトなクルマが欲しいという人に向け、選び方やおすすめモデルを紹介する

■ハイト系であれば軽自動車への積載も可能

■またラゲッジへの自転車の積み込みやすさは数値だけでは語れない

ハイト系であれば軽自動車への積載も可能!

 本格なサイクリストでなくても、自転車をクルマに積めたらいいな〜と思っている人はいるはずだ。マニアックなサイクリストであれば、それこそハイエースのような1BOXを自転車積載用にアレンジして使っている例もあるのだが、一般ユーザーにとっては、アウトドアに自転車を持っていきたい、雨の日、子供が駅の駐輪場に止めた自転車を子供とともに回収する……といった要望が主ではないだろうか。

 とはいえ、たまに乗せる自転車のために、1BOXやミニバンを買うのはちょっと……である。しかし、意外にも、日常使いにもぴったりなコンパクトなクルマでも、27インチ程度までのママチャリが積めるクルマがあるのだ。ポイントは、クルマの大きさというよりも、室内高(天井高)と後席を格納した時にフラット度、そしてラゲッジルームの開口部地上高である。

 ちなみにママチャリの一般的な3サイズは、全長約1850mm、全幅約580mm、全高約1200mm。ここで注目すべきは全高の1200mm。全長は、ハンドル、前輪を切った状態で積むことを前提にすれば気にしなくてよし。幅に関しても、最大幅はハンドルなので、同様なのである。が、全高は少なくとも自転車を乗せる際のラゲッジスペースの開口高、乗せてからの天井高に関係するので、数値としては重要。つまり、天井高が1200mm以上あるクルマだと、乗せやすく(斜めに積み込まなくてよい)、積みやすいことになる。

 その上で、できるだけコンパクトなクルマがいい、ということになれば、人気のハイト系と呼ばれるクルマが最適だ。コンパクトカーだけでなく、軽自動車のスーパーハイト系も候補に挙がってくる。

 軽自動車では、ホンダのN-VANが大容量(天井高1325~1390mm、後席格納時の奥行き1585mm、助手席格納時の最大奥行き2560~2635mm!!)かつフロアが低く(ラゲッジ開口部地上高525mm)、後席格納時のフロアも完全フラットになるのだが、元は働くクルマで一般ユーザーにとってはスタイルという一般向けグレードがあるものの、シートのかけ心地や乗り心地を含め、ちょっと抵抗があるかもしれない。

 そこで軽自動車としてお薦めしたいのがプチバンと呼べるスーパーハイト系。ホンダN-BOXを筆頭に、日産ルークス、ダイハツ・タント、スズキ・スペーシア、三菱ekスペースがある。自転車積載の可否に大きくかかわる天井高はさすがスーパーハイト系だけに、全車1400mm前後あり、十分だ。

 後席格納時の拡大ラゲッジスペースの奥行きは、N-BOX1520mm、ルークス1480mm、タント1350mm、スペーシア1350mm、ekスペース1480mmとなり、有利なのは奥行きに余裕あるN-BOXと ルークス&ekスペース。が、繰り返すけれど、前輪、ハンドルを切って、さらに格納した後席の前部、フロア側に前輪を落とし込むような積み方をすれば、上記のスーパーハイト系軽自動車にママチャリの積載は可能ということになる。

 その上で、女性でも積みやすいのは、ラゲッジスペースの開口部高が低いクルマになる。そのほうが自転車の持ち上げ量が少なくて済み、また下ろす際も楽だからである。で、ラゲッジフロアの低い順に並べると、N-BOX480mm、ルークス&ekスペース490mm、スペーシア540mm、タント590mmとなる(筆者の実測データ)。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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