「オシャレすぎた」マツダCX-5が大幅変更! 目指したのは「泥が似合う」SUVへの転換だった (1/2ページ)

この記事をまとめると

◼︎マツダのミッドサイズSUV「CX-5」がマイナーチェンジを敢行

◼︎都会派のイメージから泥のイメージになるようにコンセプトを変更

◼︎新色の追加やボディ剛性向上など大幅な改良を実施している

CX-5には「”泥”のイメージも欲しかった」とのこと

 今やマツダの屋台骨となっているCX-5がビッグマイナーチェンジを受けた。最大の改良ポイントは〝泥汚れが似合うSUVへのイメージ転換〟だ。

 現行型CX-5は、魂動デザインを深化させたエレガントなエクステリアが大きな魅力で、デザイン性の良さを購入動機に挙げるユーザーが非常に多い。特に艶やかな赤として人気の「ソウルレッドクリスタルメタリック」を選んだユーザーは、ウットリするほど美しいボディをなるべく汚さないよう、乗るのは都会に限定。アウトドア現場から遠ざかる傾向が強かったという。アウトドア派のユーザーに検討候補から外されることもしばしば。

 しかし、現行型CX-5は、本来オフロードにとても強いSUVだ。最低地上高はジムニーシエラと同じ210mmでトップクラスだし、AWDシステムは雪上ドリフトも容易に楽しめるほどアクティブな制御で定評がある。洗練度の高いエクステリアデザインやボディカラーの影響で大都市向けSUVイメージが浸透しまっており、せっかくの高いオフローダー性能があまり認識されず、活かされないという状況が惜しまれていた。現行型CX-5は、大きな美点であるはずの流麗なスタイリングや高品質な塗装が、ある面においてはネガ要素になっていたのだ。

 本格的なオフロード走行を楽しむ人は少数派でも、「アウトドア現場向きではないとの誤解」は、コロナ禍でキャンプブームが盛り上がる中にあっては看過できない大問題。

 そこでマツダはCX-5の改良にあたり、まずデザインを大幅変更。持ち前のエレガントな佇まいを損ねない範囲でワイルドさを強調した。フロントグリルとヘッドライトまわりを一新し、繊細さを保ちながら頑強さを際立たせている。生命感に溢れた魂動デザインの基本は崩さず、軸足は都会的な洗練さに置きながらも、力強さや線の太さを高めたという。

 フロントグリルのシグネチャーの形状を五角形から四角に変えたことも、パッと見のゴツさを強調。デザイナーの遊び心から生まれたというグリル内右上に配置される4つのアクセントも特徴的だ。

 新色の「ジルコンサンドメタリック」も〝泥汚れが似合う〟ために生み出されたカラーで、これまでの現行型CX-5のイメージチェンジに大きく貢献。エンジン部品などの生産現場の鋳造で使う砂型からヒントを得て、砂の質感を取り入れたという。鋳造金型用に長い年月をかけて削られれた天然の砂は、ハイライトのところがシャープに光るなど、視覚的なメリハリが強く表現できる。定評のあるマツダのボディカラーの世界観の幅が広がった。

 その新色効果を際立たせるべく新しく特別仕様車として設定されたのが「フィールドジャーニー」だ。アウトドア派のユーザーにも強く訴求できる仕様で、前後バンパーセンターガーニッシュやサイドガーニッシュをシルバー塗装とし、ブラックのドアミラーやグレーメタリック塗装の17インチアルミホイールを採用。

 これにオールシーズンタイヤを装着し、これまでの現行型CX-5とはまったく異なるオーフローダー感を演出している。ビッグマイナーでのデザイン変更も相まって、新しい派生車種かと思えるほど。

※写真の用品装着車に付属するルーフキャリアなど一部はオプション及び社外品

 内装にはフロントグリルの4つのアクセントにも使われたライムグリーンをシートステッチやパイピング、エアコンルーバーに採用。これまでのマツダ車の内装にはなかったポップでカジュアルな雰囲気の醸成に成功している。


マリオ高野 MARIO TAKANO

SUBARU BRZ GT300公式応援団長(2013年~)

愛車
初代インプレッサWRX(新車から28年目)/先代インプレッサG4 1.6i 5速MT(新車から8年目)/新型BRZ Rグレード 6速MT
趣味
茶道(裏千家)、熱帯魚飼育(キャリア40年)、筋トレ(デッドリフトMAX200kg)
好きな有名人
長渕 剛 、清原和博

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