「死ぬまでに一度は乗りたいクルマは何ですか?」 乗馬が趣味のジャーナリストは「パテント・モトールヴァーゲン」を運転したい (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ライター陣に「死ぬまでに一度は乗りたいクルマ」を聞く本連載

■今回は御堀直嗣さん

■パテント・モトールヴァーゲンの名前が挙げられた

シュッ・ポン、シュッ・ポンという音とともにエンジンが始動!

 死ぬ前に乗っておきたいクルマは、カール・ベンツが世界で最初に発明したガソリンエンジン自動車であるパテント・モトールヴァーゲンだ。そのレプリカ(複製品)は、世界に100台ほどあるはずだ。日本でも、トヨタ博物館が所有していると思う。

 じつは、一度乗ったことがある。ただしそれは、現地のドイツ人技師が運転し、私は同乗しただけだった。そこで、次に機会があれば、ぜひ自分で運転してみたいのである。新車試乗でも、同乗と運転では、感じ方に差があることがある。

 ダイムラー社には、クラシックセンターという施設があり、ここで歴代車両のレストアが行われている。その一環として、パテント・モトールヴァーゲンのレプリカ製作が行われている。2004年に取材で訪れたとき、同乗の機会を得た。

 パテント・モトールヴァーゲンは、ベンツが独自に製作したフレームを持つ3輪車で、エンジンは954ccの単気筒を横に寝かせ、座席後ろに搭載している。大きな弾み車を手で回すと、シュッ・ポン、シュッ・ポン(シュッは空気を吸う音、ポンは燃焼する音)という音とともにエンジンが始動する。車輪は、前が1輪で、後ろが2輪の後輪駆動だ。操舵を行う前輪が1つであるのは、当時はまだ前2輪を操舵した際に旋回半径が内輪と外輪で異なるのを調整するアッカーマン・ジオメトリーが生み出されていなかったためだ。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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