黄色と黒の電柱の腹巻き! そこかしこで見かける「トラ柄カバー」の正体とは

この記事をまとめると

■電柱に巻いてあるの「黄色と黒」のシマシマの正体を解説

■正式名称は「電柱標識板」と呼ばれる

■斜めの物は「支線ガード」という名前だ

安全対策で取り付けられている

 電柱に巻いてある、黒と黄色の腹巻きのようなシロモノは何なのか?

 冬になると害虫駆除のために、松の木などに藁を巻く「こも巻き」というのがあり、あれに似ているようにも見えなくはないが、コンクリート製の電柱は害虫の影響はなく、また巻いてある素材も藁ではないので「こも巻き」ではないはず……。

 あれはいったい?

 じつはこれ、「電柱標識板」というのが正式名称なのだ。「電柱標識板」を電柱に取り付ける目的は、自動車等による事故を未然に防止するためで、一種の安全標識となっている。黒かグレーの基板色に、黄色か白の反射材を組み合わせるのが基本。素材はポリエチレンが主流。

 基板の表面は、半球状の突起形状が施されていて、ポスターや張り紙などの貼紙防止効果を狙っている。
ちなみに同じ「電柱標識板」でも、東京電力など、電力会社各社用のものと、NTT用、一般・鉄道会社用とでは微妙に仕様が違うらしい。

 余談だが電柱から斜めに伸びているワイヤーにも黄色いカバーがついているが、あれは「地支線」と呼ばれるもので、黄色いカバーは「支線ガード」という。

「支線ガード」も、支線に取り付けることで、通行人や車両などに注意喚起することが目的の製品。
耐衝撃性、耐候性、耐薬品性に優れたポリエチレン製で腐食の心配もない。黄色単色バージョンと、黄色と黒のトラバージョンの二種類があるが、この「支線ガード」も電力会社各社用のものと、NTT用、一般・鉄道会社用とでは仕様が分かれている。

 寅年の今年は、普段街中で見かけるトラトラカラーがちょっと気になる。黄色と黒の組み合わせは、基本的に注意喚起が目的のものだが、身近なトラトラカラーを見落とさず、今年も無事故で過ごせるように気をつけたい。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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