年度末決算セールの不振に苦しむ新車ディーラー! 「売るクルマがない」事情とは (1/2ページ)

この記事をまとめると

■2022年2月の新車販売台数が発表となった

■深刻な納期遅延も影響を及ぼしている

■各メーカーとも苦しい状況が続いている

すでにオーダーストップとなっているクルマも多数

 相変わらずのサプライチェーンの混乱などによる納期遅延が続くなか、下旬にはロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始したという新たな不安要素も加わった、2022年2月。自販連(日本自動車販売協会連合会)から登録車、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)から軽自動車の新車販売台数が発表となった。

 登録乗用車の販売台数は18万4729台(前年比81.4%)、軽自動車は14万969台(前年比83.0%)となった。2021年末ごろには2022年になると工場稼働率もアップして改善傾向になるとの予測もあったが、年が明けると、新型コロナウイルスのオミクロン株の爆発的な感染拡大もあり、状況は改善どころか“改悪”に向かってしまったとの話もある。

 2月といえば、事業年度末決算セールの命運をかけた月ともいわれている。その2月が登録車でも軽自動車でも前年比80%台では、2022事業年度末決算セールはボロボロな実績で終わりそうな気配をすでに見せている。販売現場がいくら孤軍奮闘しても、深刻な納期遅延が人気車ほど続いているなかでは、そもそも好実績を残すのは難しいとされていた。

「2月がダメなら3月で挽回」という話もあるが、どのメーカーでも大なり小なり納期遅延車を抱えており、“在庫を売りまくって……”というわけにもいかない。ましてや、国内では断トツの国内販売シェアを誇るトヨタでは法規対応による一部改良実施予定車が多数あり、順次この時期にオーダーストップになっていくというのである。

「すでにヤリスクロスやRAV4、ハリアー、アルファードなどがオーダーストップとなっているようです」とは事情通。法規対応のリミットにはまだ余裕があるようなのだが、たとえばヤリスクロスならば、6カ月ともいわれる納期遅延となっているので、もしも今後もオーダーを取り続けると、受注したのは改良前だが納車は改良後モデルということにもなりかねないので、法規対応モデルの生産開始までに、改良前モデルのバックオーダーを消化できるタイミングでオーダーストップをかけているようだ。それゆえオーダーストップ期間も長めとなっているようである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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