「クラウン」「ステップワゴン」「Xトレイル」! 豊作の2022年新車の本音で語るマルとバツ (1/2ページ)

この記事をまとめると

■2022年の前半に発表や販売されたクルマの◯と×を解説

■人気のミニバンやSUVのフルモデルチェンジが相次いでおり人気を博している

■まだまだ納期遅延などもあるので、購入前にその辺りも予想して選ぶのが吉だ

2022年前半に発表及び販売された注目国産車の”買い”とは

■トヨタ・ノア&ヴォクシー

:スライドドアが開きかけている時に、周囲に車両が近付くと作動を止める安全装備など、大切な家族を乗せるミニバンに大切な機能を充実させた。渋滞時にステアリングホイールから手を離しても運転支援が続く機能なども選べる。

 ×:ライバル車に比べて3列目シートの足元空間が狭い。グレードに応じて乗り心地も硬めに感じる。

 *買い得グレード:ハイブリッドS-G

 主力グレードの場合、ハイブリッドとノーマルエンジンの価格差を35万円に抑えた。税額の違いも含めると、実質価格差は約23万円に縮まる。ハイブリッドは、低燃費に加えて、走りが滑らかで静かになるから買い得だ。

■ホンダ・ステップワゴン

○:ハイブリッドのe:HEVは加速が滑らかでノイズも小さい。3列目シートの座り心地が快適で、ミニバンの基本的な機能を充実させた。標準ボディのエアーは、内外装が柔和なデザインでシートの座り心地も優しい。

 ×:後方の並走車両を検知して知らせるメカニズムは、エアーのボディ後部には収まらず、スパーダのみの採用になった。現行ステップワゴンのコンセプトを明確に反映させたグレードはエアーなのに、装備の不足が目立つ。

 *買い得グレード:e:HEVスパーダ

 安全装備などを考えると、グレードはスパーダになる。パワーユニットは滑らかで低燃費のe:HEVを選ぶのが賢明だろう。

■トヨタ・シエンタ

○:先代型に比べると、ボディを拡大させずにサイドウインドウの下端を20mm低く抑え、上側は60mm高めた。先代型に比べて視界を向上させ、外観も背の高いミニバンらしさが強調されている。エンジン、ハイブリッド、プラットフォームの刷新で、安全装備や燃費性能も大きく進化した。

 ×:薄型燃料タンクにより、3列目は床と座面の間隔を適度に確保したが、膝先空間はかなり狭い。3列目を格納するには、2列目も動かす必要がある。直列3気筒のノーマルエンジンは、ノイズの音量は小さいが、音質は少々耳障りだ。

 *買い得グレード:ハイブリッドZ

 機能と価格のバランスではハイブリッドGが割安だが、いまはオプション装着の仕方によって、生産開始が2023年にズレ込む。納期を考えると、制約の少ないZにしたい。パワーユニットは、ハイブリッドを選ぶ。ノーマルエンジンに比べると35万円の価格アップで搭載される。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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