もはや間違い探しレベル! フルモデルチェンジしたのに新旧そっくりデザインを採用するクルマの謎 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■モデルチェンジをしても見た目が大きく変わらないクルマがある

■なぜこのようなモデルチェンジが行われるのか?

■いくつかのクルマを例に挙げて考えてみた

よく耳にする「キープコンセプト」

「キープコンセプト」などと言われるように、モデルチェンジをしても新旧で見分けがつかないほどソックリなクルマがあります。最近ではダイハツの「ムーヴキャンバス」が好例ですが、なぜこうしたモデルチェンジが行われるのでしょうか? 今回はその理由と手法について考えてみます。

先代で獲得した評判を継続させたい

 新旧で見分けがつかないようなモデルチェンジをする場合、そこにはふたつの理由があります。ひとつは先代がヒット作だった場合。メーカー自身も驚くようなヒット作になると、当然「このままでいいじゃないか」と考えてしまうのはじつに自然で、結果大きく変えるのは止めようとなります。

 先のムーヴキャンバスの場合、まるで「ワーゲンバス(タイプ2)」のようなカタチはかなり挑戦的な企画でしたが、スライドドアの採用を含め、ひとつのジャンルを確立するほどのヒット作となりました。当然ですが、メーカーにはその新ジャンルごと手放す勇気はないでしょう。

 ヒット作といえばホンダの「N-BOX」も同様です。スーパーハイトワゴンスタイルこそ後出しでしたが、軽自動車とは思えない作り込みをそのまま表現した、上質で道具感溢れるスタイリングも人気の理由となりました。ダイハツ「タント」など手強いライバルがいるなか、やはりせっかく手に入れた個性を投げ出す理由はありません。

 もうひとつの理由は、長い伝統を持つアイコン的なモデルの場合です。そのメーカーを代表するような歴史を持ち、長い時間をかけて愛されているクルマです。最近では、フィアット「500e」のモデルチェンジがいい例でしょう。オリジナルのキュートさを可能な限り継続するのは当たり前のことなのです。


すぎもと たかよし SUGIMOTO TAKAYOSHI

サラリーマン自動車ライター

愛車
いすゞFFジェミニ4ドア・イルムシャー(1986年式)
趣味
オヤジバンド(ドラムやってます)/音楽鑑賞(ジャズ・フュージョンなど) /カフェ巡り/ドライブ
好きな有名人
筒井康隆 /三谷幸喜/永六輔/渡辺貞夫/矢野顕子/上原ひろみ

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