たかが「シミ」なのに素人には落とせない! クルマのガラスの「ウロコ」は「発生させない」が重要だった

この記事をまとめると

■クルマのガラスにウロコと呼ばれる白いシミが付くことがある

■水の中に含まれるカルシウムやマグネシウムが焼き付いたものだ

■ウロコの除去は困難なため対策が重要となる

ウロコの除去は非常に困難

 ガラスにウロコが付く、というと驚くだろうか。クルマのガラスに付くウロコと魚のウロコは同じ意味で、表面に付く輪っか状のシミのこと。ボディにも付くことがあるが、こちらはウロコとは言わず、ウォータースポットなどとちょっとかっこいい呼び方をする。呼び方が違う理由は不明だが。

 どんなものかピンと来ない人にわかりやすい例を紹介すると、風呂場の鏡に白いシミのようなモノが付いていることがあるが、これも同じくウロコと呼ぶ。白いシミの原因は水の中に含まれるカルシウムやマグネシウムが焼き付いたもので、それゆえ落とすことは非常に困難だ。自分のクルマには付いていないと思うかもしれないがリヤまわりや、フロントであれば周囲の黒いフチ部分をよく見るとポツポツと付いている確率は高い。

 風呂場であれば美的なものはあまり要求されないのでいいが、クルマのガラスとなると問題で、とくにリヤまわりはブロンズガラスになっていることが多く、白いシミであるウロコは非常に目立つから始末が悪い。

 そんなもの、こすって落とせばいいではないかと思うかもしれないが、雨粒が太陽光に照らされて焼き付いたものだけに、除去するのは非常に困難。いわゆるレンズ効果と呼ばれる現象が原因だ。

 ウインドウで頑固と言えば油膜が思い浮かぶが、こちらは焼き付いたものではないので、大変なだけで専用のコンパウンドで頑張って磨くというか、削り落とせば取ることができる。

 一方、ウロコをコンパウンドでゴシゴシとやると薄くはなるものの、完全除去は難しいというのが現実だ。ちなみに風呂場のウロコはもっとひどいので、完全に落とすのは絶望的だったりする。

 ガラス専門店などのプロはサンダーとコンパウンドでガラスごと削ったりするが、当然真似することはできないし、できたとしても危険。特殊な溶剤で溶して落とせるという説も一般的ではない。

 結局のところ、ウロコを発生させないのが最大の対策で、一番手っとり早いのは撥水剤を塗って、表面に水滴がとどまらないようにすること。面倒ではあるが、雨に当たったら拭き取るのも手。ガラスの輝きが失われる原因にもなるし、全体の印象にも影響するだけに、付けないようにすることが重要だ。


近藤暁史 KONDO AKIHUMI

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