なんと800時間を要するメーカーも! クルマ1台が完成するまでにかかる時間とは (1/2ページ)

この記事をまとめると

■1台のクルマには数万ものパーツが使われている

■大変な作業工程を経てクルマが完成する

■この記事ではクルマ1台を完成させるのにかかる時間について解説

大変な作業工程の積み重ねによって1台のクルマが完成

 1台のクルマが完成するまでに、いったいどれくらいの時間がかかるのでしょうか? 小学生の頃に、自動車メーカーの工場見学に行ったよ、という人ならだいたいの様子はわかると思いますが、クルマ1台を作るのは大変な作業工程の積み重ねです。昔より設備が整い、効率アップされて生産能力が上がっているのは確かですが、1台のクルマには数万ものパーツが使われているというから、そうとうな時間がかかりそうですね。

 ざっくりと工程を説明すると、まずは「鋼板」という鉄の板を切断し、圧力をかけて車体やドアなどクルマを構成するパーツを作る「プレス」からスタート。次に、プレスで作られたパーツをつなげる「溶接」で、クルマの骨格が出来上がります。インナーフレーム、アウターフレーム、ドアとつなぎ合わせていくのですが、溶接部分は2000カ所以上にものぼるというから大変そうですよね。

 その次に行うのは、「塗装」です。サビ防止や艶出しなどのことも考えられ、何回も塗るのでここも時間がかかりそう。大衆的なクルマは4回程度ですが、高級車になると6〜7回以上も塗り重ねるメーカーもあります。そしてこれらの工程と並行して、エンジン製造や足まわり製造などが進行しており、塗装を終えたボディに組み付ける「車体組立」工程へと移ります。エンジンのほかにも窓ガラスやシート、タイヤなど、クルマとして動かせる状態に仕上げていく工程。この後、「完成検査」を経て完成となります。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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