中古でプレミア価格確実の「シビックタイプR」のような新車を「残価設定ローン」で買う場合に憶えておきたい特殊事情 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■シビック タイプRの事故が注目を集めた

■市場で価値があっても保険には加味されないことが多い

■しかし残価設定ローンを利用して購入すると事情が異なる

450万円で買ったクルマにおりた保険金は180万円!

 2022年9月に中古車として販売し、納車予定だったホンダ・シビック タイプR(FD2型/タイプRで3代目)が某所で交通事故に遭った際、車両販売価格450万円に対し、相手方の保険会社が提示した、全損扱いでの保険金提示額が180万円であったことが話題となった。

 タイプRのように、新車時以上に中古車での人気が高まり、ある意味プレミアムプライスのような中古車価格となるモデルがある。しかし、中古車は古物、つまりお宝鑑定のようなテレビ番組で鑑定される、著名人が作成した掛け軸や絵画、壺とある意味同じで、そのものに高い価値観を抱く人がいて初めて高値となっていくのである。一般的な中古車も古物扱いとなり、古物商の資格がないと扱えない。

 ただ、タイプRのようなクルマ以外には、新車時以上に高い価値を感じる人はおらず、単に減価償却と内外装の状況、走行距離などで現状価格として値踏みするのが大原則。そしてボディカラーなどで同年式同モデルでも販売価格で多少差がつくことになる。

 報道でもあったが、前述したタイプRのケースでは、市場人気はほぼ加味されず、あくまで時価として判断されたので、販売価格と大きな開きが出てしまったようである。

 タイプRのような、将来価値が上がりそうなポテンシャルを持つクルマを買うときに、現金払いでは購入希望者が殺到し契約前段階でいろいろなことがあったとしても、契約実務としては一般的な新車とは変わらない。トヨタ・ランドクルーザー300では納車直後の転売を行わない旨の念書のようなものを交わしているとされていたが、それも法的拘束力を持つものではない。

 ただし、残価設定ローンを利用して購入すると少々事情は変わってくる。当然ながら残価率は高いものとなるのである。ウエブサイト上での、セルフ見積りで最新型のシビックタイプRを試算すると3年後で約60%、5年後で約45%とホンダ車のなかではトップクラスの残価率となっていた。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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