笑っちゃうほど使えない……けどそれがいい! クルマの概念をぶち破る「実用性」度外視のモデル3台 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■クルマは移動手段のひとつ

■しかし楽しさなどを重視するが故、驚くほど実用性のないクルマも存在

■今回は3台のモデルを紹介する

四輪がほぼむき出しになったクルマとは?

「人や荷物の運搬」というクルマの基本的な機能の欠如!?

「送迎」や「引っ越し」のように、人や荷物を載せてA地点からB地点へ移動するというのはクルマの立派な機能です。ところが、一部のクルマにはそういった機能が欠如しているモノもあります。また、ボディも大きくて荷台も備えているというのに、じつは実用性が劣っているクルマもあります。そんな「使えねぇ」クルマを紹介しましょう。

実用性が無くたって楽しければいい!?

 “ファン・トゥ・ドライブ”を追求したスポーツカーは、とかく実用性が犠牲になるもの。なにしろコーナリング性能を上げるためにエンジンをキャビン背後に搭載していますから、たいていのミッドシップスポーツカーはふたりしか乗れません。また、少しでも運動性能を高めたいスポーツカーは、余計な荷室を設けていませんから。

 とはいえ、スポーツカーの代名詞ともいえるポルシェ911は、狭い後席に大人ひとりくらいならなんとか乗ることはできますし(フロントにそこそこのトランクも有り)、イタリアンラグジュアリースポーツカーのフェラーリでさえも、昨今はゴルフバッグ2個のキャパは必須にしています。

 ところが、「あくまでも大人ふたりだけ乗れればいいじゃん」と割り切ったクルマが、この多様性が騒がれるご時世に存在するのです。それが「スーパーセブン」というクルマ。

 もともと英国のロータス・カーズが1957年に発表し、`70年代中頃まで作っていたロータス・セブンの生産を、ケータハムという会社がロータス社の生産中止後から継承。近年は日本の軽自動車の企画に準拠したモデルも追加されたりしていますが、要は四輪がほぼむき出しになった“まるでゴーカートのような”格好をしたスポーツカーといえば、クルマに疎い人でも「あぁ、アレね」とわかるんじゃないでしょうか。

 そのケータハム・セブンですが、ボディサイズは3100×1470×1090mmと超コンパクト(※注:モデルによってサイズは異なります)、車両重量は440kgとこれまた超軽量(※注:モデルによって車両重量は異なります)というのがこのクルマのレゾンデートル=存在理由です。スポーツカーにおいて“軽さは正義”ですから、搭載されるエンジンが85馬力の軽自動車用であろうとも、その走りは快感を通り越して官能的ですらあります。

 が、その代わり、コクピットは窮屈で乗員は外気にむき出し、荷室はボディ最後部にかろうじて小さめのデイパックが入るくらい……という実用性のなさ! そうそう、座った状態で地面に触れられるという地上高のせいで、駐車場の料金を支払う際に機械まで手が届かないという不便さもあります。おっと……運転手は小さめのスニーカーでないとペダルワークが難しいという点も付け加えておきましょう。スペースを犠牲にしていますから! ケータハム・セブンに乗る際は、間違ってもワークブーツやトレッキングシューズを履かないでくださいね(笑)。


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