EVもいいけどHVを忘れちゃいかん! 2022-2023COTY10ベストのハイブリッド車4台の進化っぷりがヤバい (1/2ページ)

この記事をまとめると

■2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤーでは日産サクラ/三菱ekクロスEVが大賞を受賞

■しかし10ベストカーのなかには注目すべきハイブリッドモデルがあった

■ハイブリッドモデル4台の詳細や中古車相場について解説する

これまでのハイブリッドの概念を打ち破るモデルたち

 いろんなメディアで2022年は新たなEV元年だったと言われているように、2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤーは軽自動車のEVである日産サクラ/三菱ekクロスEVが大賞に輝きました。「今年の10台」となる10ベストカーには、BMW・iXやヒョンデ・IONIQ 5という個性あふれるEVもノミネートされて、IONIQ 5は輸入車の中でもっとも高い票を集めてインポート・カー・オブ・ザ・イヤーに輝いたほどでした。

 でもじつは、10ベストカーのなかにはほかにも注目すべきモデルはたくさんあったのです。とくに今回、EVだけでなく「新世代ハイブリッド」というべき、これまでのハイブリッドの概念を打ち破るモデルたちが、続々と登場。今回はそんな、EVの影に隠れつつも多くの票を集めた、COTY注目のハイブリッドモデルたちをご紹介したいと思います。

 まず1台目は惜しくも得点で次点となった、ホンダ・シビックe:HEV/シビックTYPE R。流麗なファストバックスタイルとも言える、スタイリッシュなデザインに加え、絶賛されたのが2モーターハイブリッドとなる「e:HEV」とシビックの相性の良さでした。

 今回の新型で11代目となり、誕生50周年の節目であったシビックは、2001年の7代目となるモデルから初めてハイブリッドを搭載。当時はHonda IMAというエンジン主体の1モーターハイブリッドで、元気いっぱいに走るハイブリッドという印象でした。2004年にはイギリス仕様の5速MTモデルのシビック・ハイブリッドをレース仕様にして、ツインリンクもてぎ(現モビリティリゾートもてぎ)のEnjoy7時間耐久レースに初参戦。そのドライバーを高橋國光さんが務めたのは歴史に残るシーンです。ハイブリッドとしては5代目となったシビックe:HEVは、モーター走行主体に変わり、その走りはパワフルかつなめらかで、乗り心地も落ち着いていて、大きな進化を遂げているのでした。

 ちなみに中古車市場では、2006年式以降の9代目シビックのハイブリッドが多く、50〜100万円程度の相場となっています。

 2台目は、得点では3番手となりましたトヨタ・クラウン。こちらも1955年から受け継がれる伝統のモデルですが、誰もが驚く大革新を遂げて登場した16代目となる新型は、なんとクロスオーバースタイルでした。

 当初は「FRじゃないなんてクラウンとは言えない」などという否定的な意見もあったのですが、その全貌が明らかになると次第に賛成意見も盛り上がってきています。というのも、搭載するハイブリッドは従来のTHS Ⅱだけでなく、新世代ハイブリッドの「デュアルブーストハイブリッド」が用意されていて、これがものすごくスポーティでパワフルで走りの楽しさが味わえるものなのです。ミシュランと共同開発したという、21インチの大径タイヤの安定感なども手伝って、乗り味にはクラウンらしいところも感じられます。

 中古車市場では、14代目クラウンのハイブリッドが80万円前後という相場です。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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