運転は「たまに」だから自動車保険がもったいない! そんな人向けの「1日自動車保険」の中身とは

この記事をまとめると

■クルマを運転する日だけ保険に加入できる1日自動車保険という保険がある

■1日500円程度から加入できる

■1日自動車保険は保険をクルマにかけるのではなく、運転する本人にかける保険となる

運転するのであれば保険への加入は必須

 普段あまりクルマの運転をしない人は、自動車損害保険に加入していないのがほとんどだろう。クルマを所有していなくても、運転免許証にかけられるドライバー保険というのもあるが、運転の頻度が多くなければ、保険料の支払いが負担になる。

 そこで、クルマを運転する日だけ保険をかけられる1日自動車保険がある。これは、運転するその日に申し込み、契約することもできるので、合理的な保険制度だ。スマートフォンやコンビニエンスストアなどから申し込める。

 保険料は、1日500円程度から加入できる。ただし、その補償内容は十分に確認しておく必要がある。最低限の保険料で補償されるのは、基本的な、対人・対物、同乗者で、補償額は無制限だ。ほかに、事故の際のロードサービスが付く事例もある。

 一方、1日保険に加入する場合は、他人のクルマを運転することが多いはずで、万一の事故ではクルマが損傷を負う可能性が高い。その修理代なども補償するとなると、車両保険にも加入することはできるが、補償内容を増やせば保険料も高くなっていく。保険会社によって契約や料金に幅があるが、1500~3000円の範囲ではないだろうか。

 また、車両保険を追加する場合は、契約に時間を要することもあるので、基本契約ほど迅速に手続きが済み、利用しはじめられるかどうかは事前に確認するとよい。そして、あまりにも高額な車種の場合は、契約できないことも想定しておくべきだ。ほかに、車検が切れていたり、レンタカーなど業者から借りたりする際には適応されない。

 そのほか、ひとりで運転するのであれば自分だけが加入すれば済むが、複数人数で運転を交代しながら移動する計画であれば、その全員が加入する必要があり、複数人数で一緒に加入すると割引される場合もある。1日自動車保険は、クルマに加入するのではなく、運転する本人にかける保険なので、年間契約する自動車保険と異なることを知っておこう。

 1日自動車保険を利用する人は、運転が久しぶりということもあるだろう。また、扱いなれないクルマを運転することになるかもしれない。高額な車種でなくても、昨今、クルマのスイッチやシフトの操作は、新車であったり、電動化されていたりすると、以前に経験した操作と異なる状況にもなっている。

 余分に保険料を支払ったのでは1日自動車保険の利点は薄れてしまいかねないが、一方で、不慣れなクルマを運転するのであれば、十分と思える補償はしておいたほうがよいだろう。


御堀直嗣 MIHORI NAOTSUGU

フリーランスライター/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
日産サクラ
趣味
乗馬、読書
好きな有名人
池波正太郎、山本周五郎、柳家小三治

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