三菱デリカもCARトップも55歳! 歴代デリカと雑誌の表紙コラボ企画に昭和オヤジ胸熱

この記事をまとめると

■大阪オートメッセ2023に雑誌のCARトップがブースを出展

■共に55周年を迎えたデリカ×CARトップの特設コーナーがある

■歴代デリカシリーズ4台を当時のCARトップ誌面パネルとともに展示

デリカ進化の歴史をプレイバック!

 2023年2月10日(金)より12日(日)までインテックス大阪で開催している、関西随一のカスタムカーの祭典「第26回大阪オートメッセ2023」。

 6A号館奥にある、デリカ×CARトップ55周年特設コーナーでは、共に誕生55周年を迎えた三菱「デリカ」シリーズとCARトップがコラボ。初代デリカコーチ、3代目デリカスターワゴン、4代目デリカスペースギア、そして現行5代目デリカD:5からなる、歴代デリカシリーズ4台を、当時のCARトップ誌面パネルとともに展示している!

「Delivery Car」(モノを運ぶクルマ)を略して「DELICA」と名付けられた初代デリカは、1968年にトラック仕様からデビュー。翌年の1969年には1BOXタイプの「ライトバン」、「ルートバン」、「コーチ」が追加され、こちらが以後55年間にわたり今なお続いている「デリカD:5」のルーツとなった。

 今となっては小柄な、丸みを帯びたプロポーションに丸目ライトのフロントマスクの組み合わせが歴代デリカのなかでも独特のデザインとなっており、女性の来場者が一目見て「なにこれ可愛い」とつぶやいていた。

 CARトップが創刊したのもデリカトラックが発売された1968年。現在のような新車情報誌ではなかった創刊号の表紙には、「CAR MAGAZINE FOR GUYS」というキャッチに違わず、刺激的な見出しと内容の特集記事がいくつも並んでおり、当時のおおらかな空気を感じずにはいられない。

 1979年には2代目へとフルモデルチェンジし「スターワゴン」が登場。広さを最大限追求した結果、直線基調のボクシーなスタイルに路線変更。4WDが追加されたのもこの世代からで、パジェロ譲りのメカニズムを持ち高い悪路走破性を備えたことで大ヒット作に。これが現在も根強い「悪路も走れるミニバン」のイメージを決定づけたと言えるだろう。

 1986年デビューの3代目も「スターワゴン」の名を継承。細部は直線基調ながらも全体的にはラウンドしたボディ形状となり、空力性能が進化している。なお、オフロード志向が強い4WDと、都会的なスタイリッシュ路線のFR車と、駆動方式によってキャラクターが分けられており、後席ルーフの左右がガラスとなる「クリスタルライトルーフ」が2リッターガソリンFR車に設定されたのも話題を呼んだ。

 3代目デリカスターワゴンの販売を(1999年まで)継続しつつ1994年に誕生した4代目デリカは新たに「スペースギア」のサブネームを採用する。独立したエンジンルームを車体前部に備えることで、強化された衝突安全基準をクリア。と同時に、メカニズムを共用する2代目パジェロと同様に3リッターV6ガソリンエンジンが搭載可能となった。また、より一層丸みを帯びたプロポーションと延長された全長・ホイールベースにより、高速域での操縦安定性も高められている。

 そして2007年、「5代目デリカ」を意味する「D:5」のサブネームが与えられた現行デリカD:5がデビュー。歴代で初めて前輪駆動のプラットフォームを採用し、デリカスペースギアに対し最低地上高を20mm高め、全高を100mm下げながら、室内高を100mmアップ。またモノコックボディながら、各ピラーを環状骨格構造としてボディ剛性を確保しつつ、基本設計を共用する初代アウトランダー譲りの電子制御4WDを採用。高い悪路走破性を確保した。

 2019年にはフロントマスクを一新し、内外装や走りの質感、安全性をアップさせる大幅マイナーチェンジを実施。今なお現役かつ唯一無二の「悪路を走れるミニバン」であり続けている。

 そんなデリカシリーズの進化の歴史を、実車を見つつCARトップ誌面のパネルを読みながら、会場でじっくり振り返ってほしい。


遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

愛車
ホンダS2000(2003年式)
趣味
ゲーム
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