日本もアメリカでさえもジェンダー平等は実現していない! 新車ディーラー「販売員」がもつ難しい環境 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■ジェンダー平等が叫ばれるようになって久しい

■しかし未だ問題は解決されていない

■新車ディーラーの現状について解説

不平等な状況は新車ディーラーも例外ではない

 世界的に女性の地位向上が叫ばれるようになって久しい。世界的に男女が社会で平等なのかと言われれば、残念ながら先進国ですら十分とはいえない状況が続いている。新車販売の世界もご多分に漏れず長い間、男の職場と言われてきた。

 高度経済成長期下、新車販売ディーラーというものが世の中で本格的に整備されはじめたころは、新車は外売り(訪問販売)が当たり前だった。それこそ住宅街をセールスマンが訪れては、一軒一軒アポイントメントなしで訪問して、「新車はどうですか?」と売る飛び込み営業スタイルがメインの時代が80年代後半あたりからはじまったバブル経済のころまで続いていた。

 1985年に男女雇用機会均等法が成立すると、新車販売現場でも販売職で女性を積極的に採用するようになった。しかし、当時はまだ飛び込み営業が残るなか、既納客からの紹介をもらうなど、新車購入を希望しているとの情報を得たお客の自宅などへ出かけて商談する訪問販売が新車販売の主要な売り方となっていた。しかも当時新車販売は夜の仕事ともいわれ、夜間に購入見込み客の自宅などを訪れ(夜間訪問、略して夜訪)商談を詰めて受注するスタイルが当たり前だった。こうなると、女性販売職をひとりで、しかも夜間にお客のところへ行かせることはさまざまなリスクが発生する。それでも女性販売職にも積極的に夜訪させるところもあったようだが、女性販売職が危険な目に遭うといったことも起こっていたようである。

 当時まだ主流ではなかった店頭販売に特化して女性販売職を外売りさせない新車ディーラーが当時は目立っていた。女性を積極的に採用する背景には、男性販売職は外売りで手いっぱいのなか、バブル経済の影響もあり店頭をアポイントもなく訪れるフリー来店客もかなり増えてきており、そのようなフリー来店客への対応要員としての採用も目立っていたようだ(その後商談を詰めるためにお客の自宅を訪れることになった場合は、男性の先輩や上司が同行することもあったようだ)。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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