旧車はオリジナルが絶対かカスタムOKか? それぞれの言い分を整理してみた (1/2ページ)

この記事をまとめると

■筆者は多くの旧車オーナーを取材してきた

■旧車オーナーには純正派とカスタム派がいる

■それぞれの主張について解説

純正派とカスタム派の意見とは?

 旧車 イコール 生産終了モデルです。つまり「今後減るいっぽうでも、増えることはほぼありえないクルマ」であることと同義です。可能な限りオリジナルコンディションを維持して次の世代に引き継ぎたいと奮闘するオーナーがいる一方で、自身が所有する旧車をベースにして、自分好みにカスタマイズして楽しむ人もいます。

 純正派旧車オーナーと、カスタム派旧車オーナー、それぞれの主義主張とは? そもそも、双方は分かり合えるのか? 1970年製の旧車を所有する筆者の実体験や、旧車オーナーの皆さまの取材を通じて感じたことを交えて考察してみます。

純正派の言い分

 工場出荷時の状態がその個体の頂点であり、現在にいたるまでどの程度維持できているか「是」とする思想の人たちです。つまり、工場出荷時の状態が100点満点だとすると、時間の経過とともにさまざまな要素で減点されていきます。現時点では自分がオーナーだけれど、次の世代の人へいまの愛車を引き継ぐことを使命とし、そのための苦労なら厭わないという志の持ち主でもあります。ボディとエンジンのナンバーマッチングは最低条件、カスタムなんてもってのほかです。

・可能な限り当時モノにこだわる

・欠品や製造廃止など、入手不可の場合はやむを得ずリプロ品かサードパーティー製で妥協

・ピカピカのフルレストアより、ボロボロでもオリジナルコンディションのほうが価値は上

・シングルナンバーおよび2ケタナンバーも当時モノの価値に含まれる

・この時代の一時預かり人という志の持ち主


松村 透 MATSUMURA TOHRU

エディター/ライター/ディレクター/プランナー

愛車
1970年式ポルシェ911S(通称プラレール号)/2016年式フォルクスワーゲン トゥーラン
趣味
公私ともにクルマ漬けです
好きな有名人
藤沢武生

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