プジョー・リフターやシトロエン・ベルランゴとはひと味違うイタリア味! フィアット・ドブロには単なる兄弟車と片付けるのは早計な「デザインの妙」が隠れていた (1/2ページ)

この記事をまとめると

フィアットは日本でもドブロの販売をスタートさせる

■ステランティスグループのシトロエン・ベルランゴ、プジョー・リフターとの共通点も多い

■個性を生かすために「フィアットルック」にこだわったデザインとしている

話題のイタリアンMPVが上陸!

 5月11日、フィアットブランドに新たに加わるミニバン、Doblo(ドブロ)が発表されました。ご存じのとおり、同社はステランティスグループであるプジョーのリフター、シトロエンのベルランゴとボディの多くを共有する3台目のモデルです。では、そのなかでドブロはどのような独自性を打ち出せるのか、ここではデザインの視点でチェックしてみたいと思います。

一見してフィアットと思えるフロントフェイス

 発表会で、ステランティスジャパンの打越晋代表取締役社長は、ドブロのデザインについて、シンプルさと個性の組み合わせが「フィアットルック」であると語りました。たしかに、フィアットは自社のデザインのテーマとして長い期間愛される「永続性」を掲げています。そのために基本はシンプルであるべきとしているのです。

 そうした目でドブロを見ると、まず最初にほぼグリルレスとしたフロントフェイスが目に入ります。一見して「フィアットっぽい」と思える広い平面は500eに準じた手法で、同車が中央に「500」のロゴを配したところ、ドブロでは「FIAT」のエンブレムを置きました。それでもなんの違和感もなく「フィアットだ」と思える点が肝です。

 フロントランプは、超薄型のベルランゴよりリフターに近い形状ですが、ライオンの牙を模した縦型のLEDを置いたリフターに対し、2連の横型シグネチャーとしたドブロのグラフィックのほうが、一般的で馴染みやすいかもしれません。

 また、細いメッキモールを施した薄型グリルも「どこかで見た」気にさせるのですが、実際には500eの表情にパンダのグリルを組み合わせたような新規のデザイン。これもまたシンプルがゆえにすんなり受け入れられる造形と言えます。


すぎもと たかよし SUGIMOTO TAKAYOSHI

サラリーマン自動車ライター

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いすゞFFジェミニ4ドア・イルムシャー(1986年式)
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オヤジバンド(ドラムやってます)/音楽鑑賞(ジャズ・フュージョンなど) /カフェ巡り/ドライブ
好きな有名人
筒井康隆 /三谷幸喜/永六輔/渡辺貞夫/矢野顕子/上原ひろみ

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