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市販車なのに「タイムを出す」ヒントまで! 欧州スポーツの「取り扱い説明書」が衝撃だった (1/2ページ)

市販車なのに「タイムを出す」ヒントまで! 欧州スポーツの「取り扱い説明書」が衝撃だった

ポルシェは慣らし運転の方法や最速タイムを狙うヒントなど満載

 皆さんはクルマを購入したとき「取り扱い説明書(取説)」をご覧になるだろうか。大抵の場合、グローブボックスを開くと車検証入れと一緒に格納されているものだ。

 クルマの各所のネーミングから機能、役割、操作方法などが細かく書かれ、なかには数百ページにも及ぶものもある。近年はナビゲーションやオーディオ、CASE(Connected Autonomous Shared&Services Electric)などの新世代装備に関する取説を分けて収納し、2〜3冊にもなるケースもある。そのすべてのページを読み、理解して運転している人はほとんどいないのではないだろうか。今回は、過去に試乗したスポーツモデルのなかで、面白い取説ネタをいくつか紹介しよう。

 まず、僕自身が所有していた1993年式のポルシェ911ターボ(964型)だ。ポルシェ911についてはレースでも搭乗し、試乗会などにも参加して多くの知識を持っていたが、それでも911ターボの取説は面白く、興味深く読めた。

 通常の取説は車体各所の名称やスイッチ配置などから始まるが、911ターボでは「慣らし運転」の方法から始まる。それは1000km走行するまではエンジン回転を5000rpm以下にすることから始まり、ブレーキパッド、タイヤにも言及している。ほかにも使い方だけでなく、メンテナンス方法、経年劣化箇所なども紹介している。

 面白いのは後半のテクニカルデータを記載している部分で、各ギヤ(マニュアルトランスミッション車)ごとの登坂性能、最高速度(ターボは280km/h)、0〜100km/h加速性能(4.7秒)、0〜1000m発進加速性能(22.7秒)などが公式データとして紹介されているのだ。

 エンジンの最高出力曲線や加速曲線、トランスミッションダイアグラム(車速線図)なども示され、ドライビングに役立てるようにとアドバイスされている。

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