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高級感と走行性能を妥協なく両立! BMWが完全無欠の8シリーズ クーペを発表

高級感と走行性能を妥協なく両立! BMWが完全無欠の8シリーズ クーペを発表

新型8シリーズが目指したのはレーシングカーの走り

 2018年11月9日、BMWグループジャパンは新型8シリーズ クーペを発表。同日に発表会が行われ、代表取締役社長のペーター・クロンシュナーブル氏からこのクルマの詳細が語られた。

 BMWのラインアップは基本的には奇数がセダン、ワゴン、そして偶数がクーペ、カブリオレとなっており、さらに数字が大きくなるほど車格が上がる。BMWのラインアップのなかでは最大の「8」を冠したこのモデルは、クーペの最上級モデルと考えて良いだろう。

 今回のBMW8シリーズ クーペの開発プロセスは極めて特殊なものだった。というのも、新型8シリーズの最初のお披露目となったのはレーシングカーの「BMW M8 GTE」だ。2018年シーズンのWEC(FIA世界耐久選手権)への参戦のために開発されたレーシングカーであり、10月14日に富士スピードウェイでのレースでクラス2位に輝いたことは記憶に新しい。

 レースで証明されたM8の潜在能力をサーキットから公道へ、かつパフォーマンスとラグジュアリーを両立すべく開発されたのがこの新型8シリーズクーペだ。

新型 BMW 8シリーズ クーペの走り

 エンジンは新開発の4.4リッターV型8気筒エンジンが採用された。最高出力は530馬力/5,500-6,000rpm、最大トルクは750N・m/1,800-4,600rpm、そして0-100km/hの発進加速タイムは3.7秒とスーパースポーツに匹敵するハイパフォーマンスを発揮。またV8の印象的なサウンドをフラップ制御式エキゾースト・システムが強調し、官能的なエンジン音を実現するという。

 さらに前後駆動トルクを無段階に可変配分する機能、BMW xDriveにも大幅改良が施された。リヤを重視して調整された駆動力配分により、本格スポーツモデルさながらのフィーリングが楽しめると同時に、スポーティな走行状況においても優れたトラクションと走行安定性を発揮する。

 足まわりには従来のダンパーに加え、新たに電子制御アクティブ・スタビライザーを装備するアダプティブMサスペンション・プロフェッショナルを採用。ロール特性を調整し、俊敏な高速コーナリングから快適なクルージングまでをカバーする。また20インチのタイヤは新型8シリーズに合わせて専用開発された。

 そしてインテグレイテッド・アクティブ・ステアリングの採用により、最小回転直径を小さく抑えた上で取りまわしの良さと俊敏性を高め、正確なハンドリングを実現する。

 車両重量は内部構造部材にカーボン素材、ボディとパネルにアルミ材等を用いることで、2tを切ることに成功した。

新型BMW8シリーズ クーペのデザイン

 外装は伸びやかなシルエットを持つ、ラグジュアリークーペにふさわしいデザインとなっている。ルーフトップには、往年のレーシングモデルに採用されてきた特徴的なダブル・バブル・ルーフ・ラインを採用。

 リヤデザインは、水平なラインと車両下部の中央に向かって収束する斜めのライン、サイドに大きく張り出したLEDテールライトなどにより、広い車幅と低重心を強調する。

 内装もまた洗練された高級感をまとう。上質なメリノ・レザー・シートや、Harman Kardon製のオーディオ、アンビエント・ライトを標準装備。スイッチ類は操作性を確保するために明確にグループ分けされ、わかりやすい位置に配置された。

新型BMW8シリーズ クーペの運転支援システム

 新型BMW8シリーズ クーペは、最先端の運転支援システムを標準装備している。機能は以下のとおりだ。

アクティブ・クルーズ・コントロール(ストップ&ゴー機能付)
レーン・チェンジ・ウォーニング(車線変更警告システム)
レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告システム)
ステアリング&レーン・コントロール・アシスト
サイド・コリジョン・プロテクション
衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付)
クロス・トラフィック・ウォーニング

 さらにパーキング・アシスタントには、初めてリバース・アシスト機能が採用された。これにより、車両が直前に前進したルートの最大50mまでを記憶し、その同じルートをバックで正確に戻ることが可能となる。この機能を活用することで、日本に多数点在する細い道に誤って迷い込んだ際などには、安全かつ正確に元のルートに復帰することができるのだ。

 また新型 BMW8シリーズクーペは、新たに「BMW Operating System 7.0」を導入。これは10.25インチのコントロールディスプレイと12.3 インチのフルデジタルメーターパネルから構成され、ナビゲーションをはじめとするドライバーに必要な情報をわかりやすく表示するもの。情報を適切なタイミングで伝えることを重視したとのことだ。音声、ジェスチャー、タッチスクリーン、コントローラーなどでの操作が可能となっている。

 今回発表された8シリーズクーペはM850i xDriveのワングレードで、価格は税込み1714万円。

 来年には8シリーズにカブリオレ、グランクーペを投入し、今回発表されたクーペを含むすべてにMモデルを設定する予定だそうだ。

「8シリーズと耐久モデルM8 GTEとの共通項は、Mパフォーマンスモデルがみなさんの元に届きましたら、よりはっきりとおわかりいただけると思います」とペーター・クロンシュナーブル社長は語る。約20年ぶりに復活を遂げたBMW 8シリーズから、今後も目が離せない。

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