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なぜFRをやめた? BMW1シリーズが伝統を捨ててFF化した理由とは (1/2ページ)

なぜFRをやめた? BMW1シリーズが伝統を捨ててFF化した理由とは

BMW=FRというのは思い込み!?

 BMWはスポーツカー。だから、FR(フロントエンジン・リヤ駆動)だ。そんなこと、BMW側は一度も言ったことはないのでは?

 70年代、アメリカを中心に「究極のマシン」というキャッチフレーズをつけた。その狙いは、スポーティというイメージの訴求だ。同じドイツ車でも、メルセデス・ベンツような「落ち着いた大人の上級車」でも、フォルクスワーゲンのような「高品質をより多くの人々へ」でもなく、BMWはスポーティ性を全面に押し出した。その裏付けとしてFRがあるのだが、けっしてBMW=FRなのではない。

 2000年代以降になると、日系プレミアム(レクサス、インフィニティ、アキュラ)がスポーティ性を強調してアメリカで販売を伸ばし、また米系、仏系、韓国系、さらには中国系のメーカーもスポーティなセダンが当たり前の時代になった。そのため、スポーティなクルマの高性能化や高額化が加速。メルセデス/AMG、BMW/M、アウディ/RS、キャデラック/Vなど、ハイパフォーマンス車を続々と市場投入していった。

 スポーティ車の時代変遷のなかで、車体の基本性能や走行性能に関する電子制御技術も向上した。結果的に、FF(フロントエンジン・フロント駆動)でもFRに引けを取らないハイパフォーマンス車の設計が可能となった。

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