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【時代遅れのデザインな気もするがなぜ?】スバルが「ボンネットの穴」をなくさない理由 (1/2ページ)

【時代遅れのデザインな気もするがなぜ?】スバルが「ボンネットの穴」をなくさない理由

いまエアインテークを採用するクルマは圧倒的に少ない

 かつては「高性能の証」として、多くのクルマ好きから愛されたボンネットのエアインテーク。熱量の高いパワフルなターボエンジンの象徴でもあり、スポーツモデルには欠かせないファクターでもあった。ボンネットのエアインテークにもさまざまな種類があるが、古参のクルマ好き諸兄の印象に強く残っているのは、ボンネットの中央部に設けられた郵便受けのような形状のエアインテークだろう。

 同じクルマでも、ボンネットにエアインテークが設けられたグレードは高性能なスポーツモデル、ボンネットに穴がなければ普通の実用グレードであるなど、クルマの価値やキャラが瞬時に識別できたので、昔は自動車メーカーも積極的に採用。ユーザーもそれをヨシとしていた。

 しかし、技術の向上により、ボンネットの中央部に巨大な風穴を開けずともインタークーラーを効率的に冷やすことは十分可能に。また、実用車ベースのエボリューションモデルでモータースポーツ競技に参戦することも激減したため、いつしか「ボンネットのエアインテーク=速くて格好良い」というイメージは徐々に風化した。エアインテークの盛り上がり部分は、空力的には邪魔とされることさえある。

 現在、欧州の実用車の多くは小排気量の高効率ターボエンジンを搭載するが、MINIのスポーツグレード以外でボンネットにエアインテークを設けるクルマは見当たらない。日本車では、SUBARUのWRX系とレヴォーグ、そしてシビックタイプRぐらいだ。

 少し歴史を振り返ると、ボンネットのエアインテークをアイデンティティのひとつとしてもっとも長く、広く活用してきたのは、SUBARUのEJ20ターボ搭載車だろう。1989年登場の初代レガシィから現行型WRX STIまで30年にわたり採用し続けてきた(初代レガシィのターボは水冷式インタークーラーながら、タービン冷却のためエアインテークを設置)。「涙目」と呼ばれる2代目WRX STIの中期型では、運転席からの視界を遮る勢いで(実際に遮ることはない)そびえ立つほど巨大化され、「WRX=エアインテークがでかい」というイメージは揺るぎないものに。

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