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「これは画期的!」目から鱗の超絶インパクトを残すも広まらなかったクルマの装備5選 (2/2ページ)

「これは画期的!」目から鱗の超絶インパクトを残すも広まらなかったクルマの装備5選

便利だから広まるとは限らない!

 自動車の技術、装備には、インパクト十分に登場したものの、その後、なにかしらの理由で使われなくなったり、ライバルメーカーがいっこうに追従しないものがある。

 古くは、スバルのワゴン系に採用されていた、ラゲッジルームの換気扇があった。採用の目的は、魚釣りに出掛けた際、釣った魚をラゲッジルームに積んでも、生臭い臭いが解消できる……と記憶している。が、その後、アウトドア全盛の時代になっても、採用なし。理由は、おそらく、それほど効果がなかったのと、換気扇が発する騒音が受け入れられなかったと推測する。当時、ラゲッジにペットを乗せている愛犬家にも、ペット臭の消臭機能として一瞬、いいと思えたのだが、わが家の初代自称自動車評論犬!? ゴールデンレトリーバーによれば、犬は聴覚に優れているため、やはりノイジーわん!! というダメだしがあった。

 ノイズ、という点では、スズキ・スペーシアや、最近では日産ルークスなどに採用されている、後席天井に設置されたサーキュレーターがある。たしかに、容量系軽自動車の車内空間は広すぎるほど広く、インパネのエアコン吹き出し口からの冷風だけでは、車内を均一に冷やせない。後席に幼児を乗せる機会も多い、この種の軽自動車では、子供の熱中症も心配だけに、個人的にはあっていい快適装備に思える。

 が、ホンダN-BOXやダイハツ・タントには採用されていない。なぜ、追従しないのか。そのひとつの答えが、タントに開発陣から聞いたこの理由だ。

「リヤサーキュレーターの問題点として、やはり騒音があります。それが、頭のすぐ上にあり、お客様からのクレームになりやすいのです」。なるほど、そこで改めて、スペーシアとルークスの後席に座り、リヤサーキュレーターをONにしてみた。風量調節は4段階あり、1/2段階目では、停車中でもほぼ気にならないレベル。走行中ならまったく気にならない。が、3/4段階の強風!? にすると、走行中でもウィーン、ブィーンというノイズが耳につくようになる。もっとも、暑さとどっちを取るか? と言われれば涼しいほうがいいに決まっていそうだが、ユーザーのなかにはそれをよしとしない人もいて、タントはあきらめたのだろう。

 かつて、ミニバンに採用されていた消臭天井も今ではみかけない。天井の内張りに消臭効果のある素材を使っていたと記憶するが、これもまた効果が実感しにくい技術、装備だったかもしれない。禁煙ブームの今では、あったとしてもそれほど歓迎されないはずだ。もちろん、コスト的にもそのぶん低減できるのだ。

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