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中間地点で「荷物を交換」して「Uターン」! 「物流中継地点」がもたらす「絶大な効果」とそれでも残るクルマによる「物流の問題」 (2/2ページ)

中間地点で「荷物を交換」して「Uターン」! 「物流中継地点」がもたらす「絶大な効果」とそれでも残るクルマによる「物流の問題」

中継輸送拠点は「画期的」な試み!

 高速道路を運営するNEXCO中日本は、2018年に新東名高速道路の浜松のサービスエリア近くに、中継輸送拠点「コネクト浜松」を開設した。目的は、トレーラーでの輸送に際し、東京~大阪の中間地点となる浜松で、東西双方から来たトレーラーのコンテナを交換することにより、運転者の疲労軽減などに役立てようというのである。

 具体的には、従来は東京~大阪を往復すると、約1200kmの走行距離となり、途中の休憩を入れると往復に数日かかった。しかし、中間地点の浜松でコンテナを交換し、再び東京または大阪へ戻ることができれば、片道約600km×2で走行距離自体は約1200kmで変わらなくても、それぞれの地元へ戻るので、往復に費やす日程は半分で済む。その分、帰宅しやすくなり、自宅で休養をとりやすくなる。

 宿や仮眠所での休憩を減らし、自宅でくつろげる時間を増やすことは、精神的な緊張をより和らげることになるだろうし、十分な休養は交通事故の抑止にもつながる。ことにトレーラー輸送においては、コンテナの交換という簡単な作業で実施できるので、この浜松での事例を参考に、国土交通省は、中継拠点をガソリンスタンドなどと同じようにサービスエリアやパーキングエリアの付帯設備と位置づけ、高速道路を降りなくても実行が可能になるよう検討を進めるという。

 ただし、トレーラーでの輸送はトラックとトレーラーを使う輸送の20%にも満たない状況であり、圧倒的にトラックでの輸送が多く、この方式は長距離トラックでの効果は未知数だ。

 トラックやトレーラーへの物流の依存は、永年にわたり重量(トン)ベースで9割に及び、偏った依存体質は変わっていない。トン・キロと呼ばれる1kmあたり何トンの荷物を運んでいるかという指数では、海運が48.7%で、長距離移動になるほど船での輸送が増えてくる。それでも、物流の総量で見ればトラック依存体質が変わっていないのが現状だ。

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