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「FRは縦置き」「FFは横置き」が主流だけどスバルみたいな変わり種もある! クルマのエンジンの搭載向きがアレコレある理由 (1/2ページ)

「FRは縦置き」「FFは横置き」が主流だけどスバルみたいな変わり種もある! クルマのエンジンの搭載向きがアレコレある理由

この記事をまとめると

■クルマのエンジンには縦置きと横置きの2タイプがある

■現在の主流は横置きだ

■両者の違いやエンジン搭載方式の歴史を解説

自動車第1号のエンジンは横置きだった

 ほとんど気にしたことはないだろうが、クルマのエンジンは、縦置きマウントと横置きマウントの2タイプがある。実際のところ、現状の主流は横置きだが、この方式を採用するにはいくつか条件がある。エンジン横置きが主流となるにいたったエンジン搭載方式の歴史を振り返ってみよう。

 自動車の第1号は、カール・ベンツが1886年に作った3輪自動車で、水冷単気筒984ccエンジンをリヤ(というより位置的にはミッドシップ!)に搭載したモデルだった。エンジンは横置き方式。ベルトやチェーンによって、エンジン出力軸と平行に配置されたリヤアクスルに駆動力を伝えていた。

 しかし、1900年代に入ると、エンジンを車体前部に縦に置き、プロペラシャフトを介してリヤアクスルに駆動力を伝えるFR方式が一般的となる。車体に対して前後方向に動力を伝え、最後のデファレンシャルギヤの部分で出力を90度変換、後輪を駆動する方法が、その後の主流(圧倒的多数)となったことはよく知られるとおりだ。

 では、エンジン横置きのマウント方式が、どの段階で注目され、現代のように広く採用されるようになったのか、気になるところである。

 エンジンとミッションをひとつのかたまりと考えて車体前部に搭載し、FF方式としてクルマを企画したのがイギリス人のエンジニア、アレック・イシゴニスである。このクルマが、世の中でよく知られるミニ、1959年に市販された「モーリス・ミニ・マイナー」である。エンジン/ミッションのパワートレイン系をコンパクトにまとめて車体前部に格納。エンジン/ミッションを横置きに搭載して前輪駆動とすれば、動力伝達での方向変換も必要なく、パワートレイン系をよりコンパクトにまとめられるメリットがあった。

 ちなみに、ミニはそのメカニズムも含めたパッケージングが斬新な存在として注目され、都市交通における小型車の革新的存在として認知されているが、じつはエンジンを横置きにするFF方式は、ミニの50年以上も前、1904年にアメリカ人のジョン・ウォルター・クリスティによって特許が取られていた。この方式は、当時こそ不発に終わったものの、クリスティはエンジンを横置きにすることで、FF方式を考え出していた。なお、このクリスティ、その後戦史に残る一連の「クリスティ戦車」の生みの親として知られている。

 ミニはスペースクオリティ確保の上でシンプルなユニット配置としたが、逆に使用するメカニズムそのものもシンプルにした自動車がVWビートルである。ヒトラーの遺産、フェルディナント・ポルシェの設計で知られるこのモデルは、1938年にプロトタイプが完成。量産されるのは戦後の1945年となってからだが、空冷水平対向横置き4気筒エンジンを縦置きにしてリヤオーバーハングに搭載するRR方式を採用していた。

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