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家計を圧迫する「ガソリン&軽油価格」の高騰! 他の先進国と比べたら日本だけが「バカ高い」ワケじゃなかった

家計を圧迫する「ガソリン&軽油価格」の高騰! 他の先進国と比べたら日本だけが「バカ高い」ワケじゃなかった

この記事をまとめると

■ガソリン価格は安くなりつつあるがそれでもまだ不安定な状況が続いている

■国は2022年4月25日の上限を35円に拡大してガソリン価格の抑制をしている

■ガソリンに掛かる税金の影響もありアメリカのガソリン代は日本より安価な傾向にあ

ガソリンの高さは世界共通?

 ガソリン価格はいったいどこまで上がるのか?

 ここ最近、ガソリンスタンドに出向く度、将来が不安になっていたユーザーも少なくないだろう。そう思うくらい、ここ1~2年でガソリンや軽油(ディーゼル燃料)の価格は高くなっている。

 直近のガソリン価格について、経済産業省が2023年2月15日に公表した石油製品価格調査を見てみる。それによると、レギュラーガソリンは1リッター167.4円となり、2週連続の値下がり。また、軽油はリッター147.5円で、こちらも2週連続で値下がりとなった。

 少しだけ時計の針を戻すと、2018年から2019年のレギュラーガソリン価格は、1リッター130円台~140円台で推移し、またコロナ禍になった2020年は120円台だったものが右肩上がりとなり170円近くにまで達した。

 このまま放置しておくと、さらなる価格高騰が予期されたため、国は「燃料油価格劇変緩和対策事業」と銘打ち、石油元売りに対して巨額の補助金を交付するに至った。

 この事業では、全国平均価格が1リッター170円以上になった場合、1リッターあたり5円を上限として補助。また、2022年4月25日の上限を35円に拡大するなどして、ガソリン価格の抑制につとめてきた。その効果によってガソリン価格や軽油(ディーゼル燃料)価格の上昇はなんとか抑えられている一方で、国による巨額の資金導入に対するコストパフォーマンスについては賛否両論があるところだ。

 こうした近年のガソリン価格の高騰の最大の要因は、ロシアのウクライナ侵攻による世界的なエネルギーセキュリティ政策の転換だ。その上で、原油価格にも大きな影響が及んでいると言われている。

 その上で、日本のガソリン価格や軽油(ディーゼル燃料)は海外と比べて高いのだろうか?

 私見ではなく、公的な資料に基づいて話を進めると、資源エネルギー庁が2021年2月時点で、石油製品価格の国際比較を示した図表が公開されている。

 比較したのは、アメリカ、英国、フランス、ドイツ、そして日本の5カ国。表示は米ドルとしている。それによると、ガソリン価格は、日本が1.34ドルで、フランスの1.74ドル、ドイツの1.73ドル、英国の1.67ドルなど欧州各国より安い一方で、アメリカは0.66ドルとさらに安いのが目立つ。

 軽油(ディーゼル燃料)についても、日本が1.15ドルに対して、英国1.73ドル、フランス1.61ドル、ドイツ1.53ドルで、アメリカが0.75ドルとかなり安い。

 その背景にあるのが、燃料に対する税額だ。

 各国の燃料本体価格はあまり大きく変わらないのだ。アメリカは原油国だが、燃料本体価格は、ほかの4カ国とほとんど差がないことになる。

 ほかの国や地域の正確な燃料価格については、現時点で公的資料が手元にないため、本稿で詳細に触れることは避ける。

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