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世間の嫌われ者「渋滞」! でも毎年渋滞する場所が「空いている」となぜか物足りない不思議

世間の嫌われ者「渋滞」! でも毎年渋滞する場所が「空いている」となぜか物足りない不思議

この記事をまとめると

■最大9日間の大型連休と2023年のGWは全国各地で大渋滞が発生しそうだ

■渋滞自慢をしている自分に気づき、大渋滞も大型連休のアトラクションのひとつであると感じた

■バブルの頃のような渋滞が減った東京都内の交通状況を見ると景気の悪さを感じてしまう

2023年のゴールデンウイークは渋滞必至の9連休

 本稿執筆中はゴールデンウイーク突入間近。今年は暦をみると、5月1日と2日に有給休暇を取れば9連休となっていた。

 ゴールデンウイークのような大型連休中にマイカーで移動を考えている人を憂鬱にさせるのが、行楽地などへ向かう高速道路などを中心とした大渋滞である。例えば今年の暦で見ると、最大9連休とはいうものの、前述したように5月1日・2日が平日なので、子どもが学校などに通っていれば、3日から本格的にレジャーや帰省に出かける人がどうしても目立つことになる。その結果、マイカーが高速道路などに集中してしまい、とにかく分散化がしにくいので大渋滞が発生してしまうことになる。

 筆者は実家が遠方にあるわけでもなく、基本的に連休は自宅で過ごすことが多いのだが、過去に友人に誘われるがまま大型連休にクルマで遠出したことがある。高速道路に入るやいなや、完全停止となる大渋滞に遭遇した。気の合う仲間4人で出かけたので話が盛り上がることもあったので、そんな大渋滞もそれほどストレスにならずに目的地に向かうことができた。そして、連休明けに職場(当時サラリーマンだった)に出社すると、ここぞとばかりに渋滞自慢をはじめてしまった。

「連休に遠出したんだけど、ひどい渋滞にはまっちゃって」と楽しげに話す自分がそこにいた。そこで筆者なりに「大渋滞にはまるのも大型連休におけるレジャーのアトラクションのひとつなんだな」と感じた。連休中にどこに行ったというだけでなく、「どれだけひどい渋滞にはまったか」というのも旅の思い出のひとつなんだと妙な納得をしてしまった(もちろん大渋滞をストレスに感じる人はいるだろう)。

 コロナ禍後、昨年タイの首都バンコクに行くと交通量が少なく、バンコク名物ともいえる街なかの渋滞はほとんどなかった。しかし、今年再び訪れると、コロナ禍前のレベルまでとはいかないものの交通渋滞が戻っていた。なんだか懐かしい気持ちが込み上げてきた。

 南カリフォルニアのフリーウェイで渋滞に遭遇しても、まわりのクルマをウォッチしているとまずストレスは感じない。渋滞はけっして歓迎すべきものではないが、世界的に都市部では風景のひとつにもなってしまっているので、それがないとどこか物足りなさを感じてしまう。

 東京都内は、都内に流入しないように郊外の環状道路の整備が進んだこともあるが、バブルの頃のようなヘビーな交通渋滞はめっきり減った。渋滞はあるよりないほうがいいに越したことはないが、渋滞の少ない都内を見ていると「やっぱり景気悪いんだな」とか「日本は衰退に向かっている」とか、妙にネガティブに考えてしまうこともある。渋滞と言うものの存在感はじつに不思議なものである。

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