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ボロい見た目の愛車を一気に蘇らせる必殺技「オールペン」! 手順と値段とデメリットをお伝えします (2/2ページ)

ボロい見た目の愛車を一気に蘇らせる必殺技「オールペン」! 手順と値段とデメリットをお伝えします

この記事をまとめると

■クルマのリペイント(全塗装)のメリットとデメリットを解説

■オールペンをすることで劣化した塗装を新車のように戻すことができる

■塗装の質が低いと買取額に影響が出る可能性があるので、業者選びは慎重にする必要がある

劣化が進んだらオールペンすることで新車の輝きに!

 クルマは10年も乗っていると、車種によっては表面の塗装のクリア層が劣化して曇ってきたり、洗車の擦り傷が徐々に積み重なって、ぱっと見で気になるような状態になってきたりします。とくに赤系の明るく鮮やかなカラーは退色が激しい傾向にあるので、しだいに色味がくすんでしまい、みすぼらしい印象になってしまったりもしますよね。

 そうなってしまった場合、軽いダメージならワックスやコーティングで一時しのぎができたりしますが、劣化や傷が深かったり、退色してしまったりすると、もうリペイント(再塗装)するしかありません。

 ここでは、そのリペイントについて、その方法や費用、そしてそのメリットとデメリットについて話していこうと思います。

■リペイント(全塗装)の方法とその費用は?

 クルマの全塗装にはけっこうな手間がかかります。ザックリとその手順を追ってみましょう。

1)洗車して汚れと油分を落とす

 塗装にとって汚れや油分は大敵です。仕上がりに大きく影響するばかりか、最悪の場合はやり直しになることもあるので、念入りに汚れと油分は取り除いておきます。

2)下地処理(足付け)をする

 新しい塗装の密着性を高めるために、古い塗装の劣化部分を削ったり、表面を細かく荒らして塗料のノリを良くする「足付け」という工程を行います

3)塗装しない部分をマスキング

 ウインドウ部分やライト、ゴムモールなどの塗装を行わない部分を覆い隠すマスキングを行います。塗装の細かい霧が入り込まないように確実性が求められるので、この工程はけっこう時間と手間がかかります。場合によってはマスキングするより外してしまった方が早い部分もあります。

4)色合わせ(調色)

 元と同じ色に塗る場合も好みの色に塗りたい場合も、きちっとした色味になるように調色を行う必要があります。色コードがある場合は早いですが、ない場合や好みの色にする場合は、調色する人のスキルやセンスが問われます。

5)塗装

 色が決まったらボディに塗装を行います。ホコリや水分の混入は仕上がりに悪影響を及ぼすので、それらが入り込まないような専用のブースで行われるのが一般的です。単色なら腕の差が出ませんが、メタリックやパールなどの塗装は職人の腕で仕上がりが異なるといわれていますが、メーカー指定の塗料であれば、その差が極力出ないように作られているようです。

 ただし、メタリックやパールは何層かのレイヤーで構成されるのがほとんどなので、その分手間がかかります。

6)仕上げ塗装

 仕上げにクリア塗装を行います。これはベースと層の保護の意味合いと、表面にツヤを出して良い仕上がりにするために行われます。業者の方針や仕上げのクオリティ追求の違いで、3回以上塗り重ねるケースもあります。

7)磨き

 クリア塗装のままでフィニッシュとするところもありますが、より平滑な表面に仕上げるため、塗装のムラをサンディングで削って均してから磨いて仕上げると、2段階くらい上の仕上がりになります。

8)マスキングを剥がし、外したパーツを戻す

 マスキングを剥がします。このとき雑に剥がすと必要な部分の塗装まで剥がれてしまうこともあるので、慎重に行います。部品装着の際も塗装面を傷付けないように慎重さが求められます。

 以上です。全塗装はなかなか大変な作業だということが伝わったでしょうか。

 マスキング工程では想像以上に時間と手間がかかりますし、塗装ブースがないと、いくらキレイな環境を整えてもホコリや小虫が付着してリペアの手間が増えます。

 まれに野天で缶スプレーでのオールペンを行うツワモノもいますが、仕上がりのクオリティはどうしてもそれなりの状態にしかなりません。

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