
この記事をまとめると
■ホンダ・フリードは日本カー・オブ・ザ・イヤー2024-2025を受賞した
■これまでに日本カー・オブ・ザ・イヤーの大賞を受賞したホンダ車を振り返る
■2000年代前半では走りのよさが評価され中盤以降は空間効率と環境性能が評価されている
ホンダのCOTY神話を振り返る
2024年度(2024年4月から2025年3月)の小型/普通車登録台数ランキングを見ると、1位はトヨタ・ヤリスシリーズ、2位はトヨタ・カローラシリーズ、3位はトヨタ・シエンタ、4位は日産ノート+ノートオーラ、5位はホンダ・フリードだった。
1〜5位を見ると、複数のボディタイプを合計した車種が多い。単一ボディは、3位のシエンタと5位のフリードだ。フリードは2024年6月に発売され、その売れ行きは、メーカーにとって予想外に多かった。その影響により、一時は納期が10カ月以上に遅延して受注を停止させた。
受注の停止はユーザーの不利益に繋がるから避けたいが、フリードはコンパクトミニバンでは内外装が上質だ。ボディが小さい割に、多人数で乗車したときの居住性も優れ、走行性能や乗り心地を含めて満足度が高い。その結果、「日本カー・オブ・ザ・イヤー2024-2025」を受賞した。
ちなみにホンダがフリードよりも前に受賞したのは、日本カー・オブ・ザ・イヤー2010-2011で、車種はすでに生産を終了しているCR-Zだった。つまりフリードの受賞は14年ぶりになる。
さらに時代を遡ると、ホンダの受賞は2007-2008の2代目フィット、2004-2005の4代目レジェンド、2002-2003の7代目アコード、2001-2002の初代フィット、2000-2001の7代目シビックという具合だ。
これ以降は割愛するが、2000〜2010年は、ホンダが6車種も受賞している。それがCR-Zで受賞したあとは、10年以上にわたり途絶えていた。
この背景には、ホンダのクルマ作りの変化がある。CR-Zはスポーツクーペボディのハイブリッドで6速MTも選べた。
優れた環境性能、運転する楽しさ、カッコイイ内外装を両立させ、いかにもホンダらしいコンセプトの新鮮なクルマだった。